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日米の架け橋となって

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ノーマン・ミネタ氏
(元米国政府運輸長官および商務長官、現Hill & Knowlton, Inc.副会長)

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ノーマン・ミネタ氏、静岡県出身の両親を持ち、クリントン、ブッシュ両政権において閣僚を務めた日系人政治家である。特に、2001年9月11日の 同時多発テロに際して運輸長官を務めたことで知られる。日系人閣僚という立場で、アメリカ政府の枢機に関与してきたミネタ氏は、どのように日本に向かい 合ってきたのか。2009年3月19日、アメリカ政府元運輸長官及び商務長官、ノーマン・Y・ミネタ氏が、その思いを語った。

ミネタ氏は、両親が静岡県出身でカリフォルニア州に移住したこと、そして両親は日本を「出生の地」、アメリカを「心の地」とよぶ、そのような環境で 少年時代を過ごしたことを紹介した。アメリカ人であることへの誇りと、日本出身の両親を持つことへの誇りを胸に、運輸関係のキャリアを積み上げてきたミネ タ氏は、まさに新渡戸稲造が表現した通り、「太平洋の架け橋」たらんとしてきたのだと言う。

ミネタ氏は、日米両国は異なる言語を使っているが、何も言わずとも伝わることがあると指摘する。それがすなわち、アメリカと日本は、互いに欠かすべ からざる友邦だということだ。ミネタ氏によれば、アメリカ政府は日本の首脳を、敬意をもって遇しており、両国の利害関係は深い相互依存関係にあるのだ。

では日米両国の共有する要素とは、具体的にはどのようなものなのだろうか?ミネタ氏が第一に挙げたのは、文化である。シアトル・マリナーズのイチロー選手を例に、日米両国が紐帯を保持していることを示唆し、かつ互いに認め合い、敬意を払いあうことの重要性を説いた。

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ミネタ氏によれば、日米両国の共通利害として、最も重要なのは、経済であり、その基である平和である。自動車産業の不振、金融機関の苦境、原料供給 の不安定化といった共通の懸案を日米両国は抱えており、手を取り合って問題の解決にあたることが必要なのだと、ミネタ氏は指摘する。

そして価値の面で、何よりも重要なのは、民主主義と自由主義であると、ミネタ氏は力説する。明治のリーダーたちが鎖国から日本を解き放ったこと、そ して日本がその独自性を保持しつつ世界に門戸を開いていったことを、ミネタ氏は称賛する。最後に、ミネタ氏は、日米両国の登山家がエベレストの反対側の麓 から登頂に挑んだことを例に引きながら、太平洋の両岸に位置する両国が、ともに手を取り合うことの重要性を指摘して、講演を締めくくった。

「日米の架け橋となって」

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