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「日中国防関係者交流/フェーズII」事業の紹介記事を掲載しました

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海上自衛隊呉地方隊で護衛官「ひえい」を案内される訪日団

海上自衛隊呉地方隊で護衛官「ひえい」を案内される訪日団

日本と中国の国防関係者がそれぞれの国を訪問して親交を深める日中の国防関係者交流事業で、中国人民解放軍の佐官級訪日団21人が来日し、15日から11日間にわたって陸・海・空の自衛隊基地などを視察した。この事業は笹川平和財団が2001年から続けている民間による安全保障交流で、6月には自衛隊の第8次訪中団が中国を視察しており、中国からの訪日団も今回で8回目となる。一行は人民解放軍の各部隊の現職佐官で、陸・海・空軍のほか国防部や看護隊などから選抜された幹部たち。防衛省に浜田靖一防衛大臣や齋藤隆統合幕僚長を表敬訪問したほか、航空自衛隊百里基地(茨城県)や海上自衛隊呉地方隊(広島県)、陸上自衛隊伊丹駐屯地(兵庫県)を視察した。また神奈川県横須賀市の防衛大学校を訪問し、授業を参観するなど幹部自衛官を養成する教育現場にも触れた。
陸上自衛隊伊丹駐屯地で装備品の説明を受ける

陸上自衛隊伊丹駐屯地で装備品の説明を受ける

呉地方隊視察では、総監部に杉本正彦総監を訪問したあと、護衛艦「ひえい」に乗り込み、艦内を詳しく案内された。艦橋で艦の性能などの説明を受けた一行からは、活動時の指揮系統や通信手段など、専門的な質門が多く出された。また呉市の海上保安大学校で最先端の海上保安シミュレーションシステムを見学、そのリアルな映像システムに驚いた様子だった。
こうした視察のほか、一行は皇居や国会議事堂、それに広島平和記念資料館や宮島・厳島神社なども回って日本の歴史と文化に触れた。原爆ドームを見学した一行は説明を熱心に聞き、「戦争は一般市民にこれほどの犠牲をもたらしてしまった。平和を守るために努力しなければいけないと強く感じました」と思いを語っていた。

(左)呉地方総監部では杉本総監と記念品を交換 / (右)広島原爆ドームを見学する訪日団

(左)呉地方総監部では杉本総監と記念品を交換 / (右)広島原爆ドームを見学する訪日団

艦橋では熱心な質疑も行われた

艦橋では熱心な質疑も行われた

この交流事業で、これまでに日本からは佐官級自衛官89人が訪中、中国からは今回を含め166人の幹部たちが日本を体験したことになる。今回も「日本の街はどこも清潔で人々は穏やかだ。中国が目指している『調和ある社会』の見本に触れた思いがしました」といった感想が漏れたように、直接訪問の効果は確実に上がっている。

団長の黄雪平上級大佐は「日本と日本人を理解する貴重な機会をいただきました。人民解放軍に21人の友人ができたと思ってください」と謝意を述べた。笹川平和財団の関晃典理事長も「最近は日中間の政治状況が好転しているため、事業が大変やりやすくなって成果も上がっています。日中の安全保障に理解を持つ人の輪が確実に増えています」と手応えを感じていた。この事業は、10年間継続しようという日中合意に基づいて続けられている。
(日本財団 宮崎正)

※この記事は、日本財団の承諾を得て日本財団ブログ・マガジンより転載しています。

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