目には見えない個々人の能力をどう評価できるか
人事担当としてのD&I推進
総務部人事課主任 ロブレド原さくら
笹川平和財団ビル(東京都港区)は、2015年に建設されました。
当時の通称「バリアフリー法」(正式名称「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」)に準拠していたものの、障がい当事者目線で見ると使いづらい箇所があることが分かってきました。
そこで、ユニバーサルデザインを専門とするコンサルタントを入れて改修が必要な場所を抽出しました。さらに、実際に車いすユーザーの職員と協働し、指摘された箇所の中から工事の優先順位をつけて2018年に改修工事に着手しました。
現在も改修が必要な箇所はありますが、以前よりもアクセシビリティが良くなり障がい者が使いやすい建物になりました。その一部を紹介します。
ビル1階の入館ゲートは、車いす利用者も通れるよう広い幅で設計されています。
オストメイト、自動ドアなどが設置されたバリアフリートイレは、ビルに複数箇所設置されています。
事務フロアー全体には段差がありません。
このため、車いす利用者や歩行困難者などがストレスなく出入りできます。
自動販売機は、どなたでも押せるようボタンの位置が低く設置されています。
洗面台の下には隙間があり、車いすが当たらないようになっています。
国際会議場には、簡易に設置できる舞台用スロープが準備されています。
エレベーターの押しボタンは点字でも表記されています。