事業紹介

2013年
事業

331 日本語上級教材開発支援

2013年度は、教科書作りの最終段階にあたり、完成度を高めるために、以下のようなさまざまな活動がおこなわれました。

事業実施者 中国教育学会トレーニングセンター 年数 2年継続事業の2年目(2/2)
形態 自主助成委託その他 事業費 7,949,217円
教科書の試用と改善

まず、執筆陣らは自分たちが教鞭を取る北京大学、中国人民大学、北京語言文化大学で、3年生の授業で実際にサンプル教材を用い、使用者の視点から内容を見直しました。

また、首都師範大学では、日本人教師1名がこのために滞在し、サンプル教材を授業で試用し、その実際の使用感を執筆陣らにフィードバックしました。

また、北京市以外でも、全国各地の大学の日本語教師を対象にインタビュー調査などを行いました。

たとえば、2013年8月に福建師範大学で行われた「中日対照言語学大会」では、200名ほどの大学で教える日本語教師を対象に、本教材に関するヒヤリング調査が行われました。

そのほかにも、今どきの日本の若者の趣味や関心を教材に盛り込むため、執筆陣らが慶応大学、立教大学、大東文化大学に赴き、学生たちと座談会を開き、彼らの関心について調査を行いました。

2013年10月、全国大学日本語教師研修会(広州)での広報活動

2013年10月に広州で行われた全国大学日本語教師研修会では、日本側主編者の守屋三千代教授が認知言語学の観点から、中国側主編者の彭広陸教授が日本語教育文法の視点から、副総主編何琳教授が教科書の利用から『総合日語 上級』の理念と挑戦について講演を行いました。

そうして『総合日語 上級』編集の理念を広く広報するとともに、意見交換を通じて、現場の教師たちの声を集めることができました。

 

以上のような努力の末に、『総合日語 上級』上巻は2014年1月に北京大学出版社から出版されました。
 

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『総合日語 上級』上巻

『総合日語 上級』下巻作り

その後、補助教材としての練習帳や教員指導書の編集と出版作業を急ぐ一方で、『総合日語 上級』の下巻づくりが開始されました。

2013年8月29日から9月5日には、東京で日中執筆陣が参加して共同編集会議を開催しました。そして、議論を重ねた結果、下巻の編集方針がまとまりました。

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東京での共同編集会議

その後、その編集方針に基づいて、中国側で国内の編集会議を合計12回、日本側で計5回、それぞれ北京と東京で開催しました。

そして、最後の共同編集会議が2014年1月8日から13日に北京で開かれました。会議では、下巻の全体構成や、掲載する文章の選定、今後の作業日程などが話し合われました。

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北京での共同編集会議

現在、日中の執筆陣は、2014年夏に下巻を出版しようと作業を急いでいます。

 

 

 

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