岡野 英之HIDEYUKI OKANO
近畿大学総合社会学部 准教授
-
2025.10.03
岡野 英之バングラデシュ新着【エッセイ】ミャンマー・2021年クーデター後のロヒンギャ人難民キャンプ (1) ―現地のベンガル人と隔絶されつつも隣り合って暮らす難民たち―
本エッセイ(第1回/全3回)は、ミャンマーからバングラデシュへ逃れたロヒンギャ人難民の現状を、2024年11月の現地調査をもとに描いています。筆者はタイ=ミャンマー国境の専門家で、今回初めてバングラデシュ側の難民キャンプを訪問。ロヒンギャ人は現地のベンガル人と外見や言語が近いにもかかわらず、有刺鉄線で隔てられた生活を送っています。支援の縮小や労働規制の中、難民たちは日々の暮らしを模索しています。本シリーズでは、国境を越えて生きる人々の姿から、近代国家の制度が抱える限界と難民の尊厳をめぐる課題を考えます。
-
2024.02.29
岡野 英之新着ミャンマー【エッセイ】ミャンマーの民主闘争と国内避難民 (3)―越境支援の現場から―
本連載はこれまで、私がマンダレー滞在中に見た国内避難民の様子を描いてきた。第三回目の今回は、舞台を隣国タイの国境地帯に移したい。私はマンダレーに数週間滞在した後、タイに飛んだ。タイでは10日間ほど滞在し、ミャンマーとの国境地域を調査した。とりわけ本稿で伝えたいのは、国境を通して実施されるミャンマー人たちによる同胞への支援の様子である。
-
2024.01.15
岡野 英之新着ミャンマー【エッセイ】ミャンマーの民主闘争と国内避難民 (2)―仏教僧院という隠れた「避難民キャンプ」―
連載第二回目には、仏教寺院(=僧院)に身を寄せる「隠れた国内避難民」を紹介したい。ミャンマーの僧院は人々にとって「駆け込み寺」として機能している。国内避難民たちの中には、そんな僧院を頼って暮らしている者もいる。
-
2023.12.01
岡野 英之新着ミャンマー【エッセイ】ミャンマーの民主闘争と国内避難民 (1)―街角にいる「隠れた国内避難民」たち―
第1回である本稿では私がマンダレーで垣間見た、ザガイン管区(Sagaing Region)からの「隠れた国内避難民」たちの生活についてとりあげたい。