松野明久AKIHISA MATSUNO

  • パレスチナ人民の自決権〜国際的枠組みの根本に立ち返る

    2024.03.25

    松野明久 平和構築全般 新着
    パレスチナ人民の自決権〜国際的枠組みの根本に立ち返る

    ガザの惨劇は長年力でもって無理に無理を重ねてきた結果である。原点に立ち返って考え直すしか方法はないと思う。それは困難なことだし、不可能と言う人も多いだろう。シオニズム運動の誕生からほぼ130年、中東戦争の勃発から80年近い。時間の経過が生んだ不可逆的な部分もある。しかし、このままでは和平の展望は開けない。短期的に事態を収拾するだけでは、いつかまた破綻する。


  • 北アイルランド和平プロセスの今

    2017.05.18

    松野明久 平和構築全般
    北アイルランド和平プロセスの今

     1998年4月10日、北アイルランド紛争を終わらせる和平協定が締結された。一般にはベルファスト協定と呼ばれるが、その日が復活祭前の聖金曜日(Good Friday)であったことから聖金曜日協定とも呼ばれている。これによって、イギリスとの連合維持を望むプロテスタント系住民とアイルランド共和国との統一を望むカトリック系住民の対立から発展した武力紛争は終わった。


  • タイ深南部紛争における内/外ダイナミックスとその和平へのインプリケーション

    2017.02.12

    松野明久 タイ深南部
    タイ深南部紛争における内/外ダイナミックスとその和平へのインプリケーション

    タイ深南部マレー系住民の民族運動の内部には、ダイナミックスを生んでいる対立軸が少なくとも3つあると思われる。それらは「旧世代」対「新世代」、「民族主義」対「イスラミズム」、そして領域の「内」対「外」である。対立軸といっても2つ目の軸を除いては本質的に対立する2項ではない。


  • 民族集団に独立の権利はあるのか: 自決・分離と冷戦後の国際関係

    2014.01.07

    松野明久 平和構築全般
    民族集団に独立の権利はあるのか: 自決・分離と冷戦後の国際関係

    はじめに  今日世界各地で見られる紛争は、国家の中央政府とその国内の民族集団との間で起きているものが多い。民族集団は独立ないしは自治を求めるが、中央政府はそれを許そうとしない。こうした民族紛争を国際社会はどう考えるべきだ