本書は、東京大学総合文化研究科で国際関係論を教える教授たちによる編著である。内容は、国際関係史、国際関係理論、日本外交、国際政治経済、国際法、国際開発など国際関係研究の主要領域からなり、章構成などに日本の国際問題研究の特色が表れている。各章ごとに街頭領域の主要文献も系統的に解説されている。執筆者は各領域において傑出した研究者らであり、日本の国際関係研究の水準を示す著作だといえる。中国では1990年代初めに日本の学者による国際政治に関する著作が数冊翻訳されたことがあるが、その後、途切れている。本書の翻訳により、日本の国際関係研究のおおよその基本的状況が、中国の国際関係研究界にも理解されるであろう。