事業内容
本事業は、東京、神奈川、千葉、埼玉の私立大学に留学している優秀な中国人学生に対し、充実した学習生活環境を支援するために奨学金を支給するもので、首都圏の中国人留学生に広く知られています。各大学の奨学金担当者の間でも、「年齢制限のない、ありがたい奨学金制度」という評価が定着しています。
本年度は132人の応募者の中から10人を選考しました。経済的支援のみならず、奨学生を中心としたネットワーク形成も大きな目的の一つです。これらを通じ、世界を視野に入れた日中関係の発展を、ともに考え、協力できる人材の育成を目指して、奨学金事業を進めてきました。フォローアップ活動として、以下を実施しました。
- 留学生アンケート調査を実施し、留学生の現状を『笹川日中留学生奨学金通信』に掲載しました(有効回答129校)。
- 奨学生に対し、留学生ネットワークに関するヒアリングを行い、結果を『笹川日中留学生奨学金通信』にレポートのかたちで掲載しました。
- 同窓会事務局として情報提供を行いました。
- 4回にわたる交流会を実施しました。
- ホームページを更新し、情報提供、意見交換の場の提供を行いました。
以上により、奨学生たちのネットワークができ、さまざまな分野での研究・情報交流の場を提供することができました。また、⑤のホームページは、笹川日中友好基金のホームページとして機能することになっており、今後も十分にそのネットワークは活用可能と思われます。
中国人留学生のニーズを調査し、そのニーズに応えるかたちで始まった本事業ですが、中国本国の社会情勢が大きく変化してきたこともあり、最近は学生の質や目的も変化してきています。学生支援の形態も、新しいニーズや実態を調査した上で再考する必要があるという認識の下に、アンケートなどによる調査を行いました。その結果、現状に真に適合した人材育成の方法を再度考案しなければならない、という結論が得られ、本年度をもって募集を停止することとなりました。
事業実施者 |
笹川平和財団
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年数 |
9年継続事業の9年目(9/9) |
形態 |
自主助成委託その他 |
事業費 |
13,625,459円 |