2009年
事業
事業実施者 | 笹川平和財団 中国国際友好聯絡会(中国) | 年数 | 2年継続事業の2年目(2/2) |
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形態 | 自主助成委託その他 | 事業費 | 9,377,163円 |
2000年代の前半、日中両国の政治外交関係悪化の影響を受けて防衛交流は停滞した時期がありました。2006年に安倍政権が誕生して日中関係も良好になってからは、防衛交流も順調に進展してきました。いまでこそ、良好な関係になっていますが、両国の関係が必ずしも良好とは言えなかった時期にも、民間団体が安全保障分野における交流を支えてきていました。
ところが、これまで政府や民間による安全保障分野での交流の歴史や現状の整理は十分行われてきませんでした。そこで笹川日中友好基金では、2年間をかけて安全保障分野における日中間の交流を総括する「日中防衛交流総括」事業を2008年から実施しています。
2008年度は日中双方の安全保障問題の研究者や関係機関の協力を得て、政府および民間団体による安全保障交流の実績を調査し、報告書を作成しました。
2009年3月には東京で、2010年2月には北京でそれぞれ「北東アジア安全保障問題シンポジウム」を開催し、両国の安全保障問題専門家や防衛省、解放軍の実務者らが「日本と中国の安全保障・防衛交流」の共同研究の成果について議論しました。
両国の専門家11名で行った共同研究は『日中安全保障・防衛交流の歴史・現状と展望(仮)』と題する論文集としてまとめ、2010年度に日中両国で商業出版する予定です。本事業の成果物を日中両国で刊行することにより、両国の専門家、実務者、有識者、一般読者が日中安全保障・防衛交流について理解を深め、本書が国民レベルでの信頼醸成を築くことにつながることを期待しています。