事業紹介

1994年
事業

インドシナ市場経済トレーニング

事業内容
ベトナムを初めとするインドシナ諸国は、80年代の半ばから市場経済への移行を図っています。しかし、制度面での経済改革が必ずしも期待通り進んでいるとはいえません。この面の改革をさらに進めるためには、特に中堅政策立案担当者に市場経済をよく理解してもらうことが必要不可欠となっています。
そこで当基金では、3ヵ年にわたってベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーの政策立案担当者を対象に、マクロ・ミクロ経済、農業経済・軽工業、人的資源開発の3分野にわたる実務的な研修を行ってきました。また、バンコクにある日系およびタイ系企業訪問、タイ政府関連機関の訪問などを行い、トレーニーたちの認識の改善を図りました。
事業の最終年度にあたる94年度は、ベトナムからの参加者25名、ラオス3名、カンボジア3名、ミャンマー3名の計34名の訓練を新たに完了しました。3年間を通じて総計99名が本事業に参加し、市場経済の理論を学び、現状を視察したことになります。しかも本事業は、95年度からタイ政府の実施する「タイエイド」の事業として継続されることが決定しており、この事業を通じてタイ、インドシナ各国に人的ネットワークが構築できたこととも併せて、当初の目的は成功裡に達成されたといえます。
また、教材のベトナム語翻訳出版物『市場経済:理論と現実』は、トレーニー用の教科書として重要な役割を果たすと同時に、ベトナム国内に広く配布されて同国の市場経済理論の伝播に一役買うなど、副次的な成果も数多く生まれています。

事業実施者 Human Resources Institute, Thammasat University/タイ 年数 3年継続事業の3年目(3/3)
形態 自主助成委託その他 事業費 19,344,074円