事業紹介

2010年
事業

中東の海洋安全保障の研究

事業実施者 笹川平和財団 財団法人 平和・安全保障研究所、財団法人 日本エネルギー経済研究所中東研究センター 年数 3年継続事業の1年目(1/3)
形態 自主助成委託その他 事業費 27,469,271円
事業内容
ペルシャ湾の安全保障はわが国のエネルギー安全保障にとって重要である。また、ソマリア沖の安全保障についても国際的関心が高まっている。しかし、日本の安全保障分野では必ずしも中東地域における安全保障の理解が十全ではなく、地域専門家との連携による中東地域の安全保障研究を推進する必要がある。本事業は、自主・委託事業として、ペルシャ湾を取り巻く海洋安全保障やソマリア沖の海洋安全保障について、安全保障分野の専門家と地域専門家が参加する研究会を開催し、日本における中東地域の安全保障に関する理解を促進することを目的とする。
実施計画
3年継続事業の第1年度目である本年度は以下の活動を実施する。 

  • ペルシア湾の安全保障専門家会議
    • 研究会開催(年6回、東京):ペルシア湾の安全保障に関する問題点の抽出と分析を行う。研究会には、西原正/平和・安全保障研究所理事長、宮田律/静岡県立大学准教授、本多宏隆/日本製鋼顧問らが参加する予定。
    • 国際会議開催(ドバイ、参加者30名):研究会での討議を経て、日・米・湾岸諸国の安全保障専門家や政府関係者らによる国際会議を開催し、研究成果の報告と議論を行う。会議はクローズド形式で実施する。
    • 研究成果の発表
    以上(1)~(3)に関する業務を財団法人平和・安全保障研究所に委託する。
  • ソマリア問題と紅海・アラビア海の安全保障研究
    • 研究会開催(2回):ソマリア沖など紅海・アラビア海を含めた海洋安全保障の課題と問題を抽出する。
    • 現地調査/情報収集/ネットワーク構築:アラビア語情報を含め現地情報を総合的に分析する。
    • ワークショップ開催(1回):中東の海洋問題についての社会一般の理解を深めることを目的とする公開ワークショップを開催する。
    • ワーキングペーパーの出版
    以上(1)~(4)に関する業務を財団法人日本エネルギー経済研究所・中東研究センターに委託する。
  • 中東海洋安全保障に関する調査研究など:中東海洋安全保障に必要な情報を収集する。
実施内容・事業成果
本年度は、「ペルシア湾専門家会議」として、東京で海洋安全保障の専門家や実務家らが参加した研究会を開催しました。また、日・米・欧・湾岸地域からの専門家の参加を得て、アブダビで国際会議「湾岸地域における日本の役割」を開催しました。一連の活動の結果、日本による湾岸地域安定に向けた取り組みや安全保障に関する考え方などについて、アラブや欧米の研究者の理解度を向上することに寄与できました。
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