専門家との交流
 本事業では、こうした問題意識から日本の安全保障政策を見直し、今後に向けた新しい指針を提言することを目的としており、アジア太平洋における国際情勢の変遷や日米関係の将来的な位置づけを分析できる若手研究者による研究会がその中核を担います。
 本プロジェクトの研究会では、内外の専門家との交流を通し、向こう約20年間の国際情勢における<グローバリゼーション>と<地勢的潮流(ジオポリティックス)>、および<アメリカをはじめとする主要国の対外戦略>を分析しながら、日本が持てるリソースと広く世界に分布する日本の利益を明確化し、アメリカをはじめとする諸外国との効果的な連携に輪郭を与えるような安全保障政策の提言を作成するために共同研究を行います。特に本研究会においては、日本国内の外交、海上交通や通商、エネルギー、外交問題の政策立案に携わる実務家、およびアメリカの戦略研究や海洋政策の専門家と交流しつつ、日本にとっての具体的利益を抽出していく作業を行うことにより、従来型の安全保障観に捉われない、日本の対外政策の指針を示すことを目標としています。
 また同時に、こうした交流を通じて将来的な活躍が見込まれる人的ネットワークを強化し、日米知的交流の活発化を図ることも、重要な目的の一つであり、今後の日米間の知的対話の基盤強化へとつながる大きな財産となると考えられます。
米国の博士

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