笹川平和財団 笹川汎アジア基金では、日本国内の若手アジア地域研究者との連携を強化しながら、「アジアのイスラム:実像と課題」事業を実施しています。
イスラム教と言うと一般的に中東の宗教というイメージが強い一方、実際には南アジアは約4億人、東南アジアは約3億人という世界最大のムスリム人口を抱えています。同地域のムスリムは、様々な民族・宗教・文化が交じり合う多様性に富んだ地域社会の中に存在しており、主権国家の枠組みの「辺境」に位置し、周縁化する人々や、歴史的な繋がりから国境を越えて形成されたコミュニティーもあります。本年度は、対象8か国の都市や街に着目した現地調査を実施し、その歴史的・地理的背景から見える地域社会の多様性とムスリムコミュニティーをとりまく現状について、地域横断的に情報収集・分析を進めてきました。
今回のワークショップでは、対象国の中からミャンマーを取り上げ、上智大学アジア文化研究所客員研究所員の斎藤紋子氏より、ヤンゴン、マンダレーでの現地調査について報告いただきます。世界で最も敬虔な仏教国としてのイメージが強いミャンマーですが、古くからミャンマーに居住し、ビルマ人としてのアイデンティティーを持つ土着のムスリム(バマームスリム)をはじめとするイスラム教徒も存在し、周辺国との関わりを語る上でも重要な存在です。民主化移行期にあるミャンマーにおけるムスリムの置かれた現状や、現代社会が抱える宗教をめぐる課題、より良い共存への可能性などについてお話いただきます。多様性に富んだアジアの地域社会に存在するムスリムコミュニティーへの理解を深め、日本が果たし得る役割について考えます。皆様のご参加をお待ちしております。
笹川平和財団ビル
〒105-8524 東京都港区虎ノ門1-15-16(地図)
11階 国際会議場
(東京メトロ虎ノ門駅から徒歩1分)
17:00-18:00 |
趣旨説明/モデレーター: 報告: コメント: |
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18:00-18:30 | 質疑応答 |
18:30 | 閉会 |