事業紹介

2012年
事業

インド現代日本研究支援Ⅱ

事業概要
日印関係の重要性が広く認識されつつも、インド国内において日印関係に関る諸課題を研究し、現代日本への理解を深める場は限られている。この状況を踏まえ、当財団は2007年から3年間、インド国内で現代日本の研究に取り組むインド国際経済関係研究評議会(ICRIER)を支援してきた(フェーズ I )。
本事業(フェーズⅡ)は、過去の成果を継承・拡大し、日本研究プラットフォームを強化することによって、インド国内における現代日本の理解を促進し、両国間の相互理解の深化に寄与することを目的とする。フェーズⅡの最終年度にあたる本年度は、日印外交関係樹立60周年を記念する国際会議を、インド政府高官等を招いてニューデリーで開催する。また、フェーズⅡの特徴である地方主要都市での経済セミナーの開催を、日系企業の集積地として注目されているチェンナイ(タミル・ナードゥ州)で実施する。そのほか、日印研究者に対する研究支援と活動成果の情報発信を前年度に続いて行う。
実施計画
3年継続事業の最終年度は、助成先のICRIERが以下の活動を行う。
  • 国際会議とセミナーの開催
    • 日印外交関係樹立60周年記念の国際会議
      インド政府高官のほか、日印の研究所や大学などの有識者を講演者・コメンテーターとして招き、両国の経済戦略や外交課題などをテーマとする国際会議をニューデリーにおいて開催する(10月頃、2日間)。
    • 地方経済セミナー
      日本人およびインド人の有識者を招へいし、チェンナイにおいて公開セミナーを開催する(12月頃、1日間)。
  • 日・印研究者に対する研究支援
    • 日本人研究者のインドでの研究支援:ICRIERの計画により、適任の中堅研究者を選抜する。日本人研究者はニューデリーにおいて、インド人研究者と共同で日印経済関係に関わる諸課題について研究する(1名、6週間)。
    • インド人研究者の日本研究支援:日本の経済貿易問題に関心を有する研究者2名を公募で選び、インド国内での研究活動を支援する。うち1名に対して6日間の訪日調査の機会を付与する。
  • 情報発信活動
    ICRIERが行った各種イベントの報告や調査研究活動の成果を冊子として発行するほか、専用のWebサイトで公開する。
事業成果
●日印国交樹立60周年記念国際会議
12月17日と18日の2日間、日印国交樹立60周年を記念した国際会議が「変化する日印関係のパラダイム」と題して、インディアン・ハビタット・センター(ニューデリー)において開催されました。インド外務大臣、日本大使のほか、大学教授、研究者、エコノミスト、国際協力実務家など、日本とインドに関わる21名の有識者がゲストスピーカーとして招かれました。

1日目はインド国際経済関係研究評議会のAhluwalia会長と笹川平和財団の髙木理事長の歓迎と開式のスピーチで始まり、続いて日印両国政府を代表して、八木隆駐インド大使とShri SalmanKhurshi外務大臣が、2日目には、国際協力銀行(JBIC)の渡邊副総裁がスペシャルスピーチを行いました。

初日の会議では、日印グローバル戦略パートナーシップ、安全保障、経済をキーワードに3つのセッションが開かれ、最終日に、日印関係の将来の展望について総括討議を行いました。

各セッションのテーマとゲストスピーカーは、以下の通りです。
 
左から:Khurshid外務大臣、高木・笹川平和財団理事長、Ahluwalia・ICRIER会長、八木インド大使

左から:Khurshid外務大臣、高木・笹川平和財団理事長、Ahluwalia・ICRIER会長、八木インド大使

 
左:八木隆駐インド大使   右:渡辺博史JBIC副総裁

左:八木隆駐インド大使   右:渡辺博史JBIC副総裁

 
左:第1セッション   右:第2セッション

左:第1セッション   右:第2セッション

 
左:第3セッション   右:総括討議

左:第3セッション   右:総括討議

 
会場風景(左右)

会場風景(左右)

事業実施者 インド国際経済関係研究評議会(ICRIER)(インド) 年数 3年継続事業の3年目(3/3)
形態 自主助成委託その他 事業費 7,808,156円