事業紹介

2008年
事業

ベトナムにおけるビジネス教材開発

事業内容
本事業はベトナムの教員が、東アジア先進国の専門家の指導を受けつつ、ベトナムの企業経営の実態を反映したビジネス・ケースを開発することにより、同国の経営学の強化を目指すものです。本事業は2006年10月の開始以降、ホーチミン経済大学への助成事業と、その助成事業を支援するための自主事業から構成されています。助成部分では、ベトナム国内3大学の教員が、ベトナムの企業経営の環境と実態を取り入れたビジネス・ケース30件を作成し、それがMBA(経営学修士課程)コースの教材として英語とベトナム語で出版されました。また、アジアのケース教育の実例や代表的な企業の経営実態に対する理解を深めるため、ビジネス・ケースの作成に参加した教員が、中国、シンガポール、韓国、日本で視察研修をしました。
自主部分では、延世大学(韓国)の金基永教授に事業アドバイザーを委嘱し助言を受けました。また、ホーチミンとハノイで「ビジネス・ケース開発方法論」と題するワークショップを開催し、金教授をはじめ、日本、シンガポール、中国などのビジネススクールの経営学専門家を講師として派遣しました。さらに、ベトナムの経営学教員がビジネス・ケース開発を学ぶために日本、韓国、シンガポール、中国などを視察研修した際、延世大学、シンガポール経営大学院、東華大学(中国)に対し、プログラム準備にかかわる業務を委託しました。3年間の事業を通じて、ベトナム国内の企業に対するビジネス・ケースを体系的かつ組織的に開発したことにより、本事業に参加したベトナム教員の質の向上に貢献するとともに、東アジア諸国の経営学専門家間での研究ネットワーク形成に寄与することができました。

事業実施者 笹川平和財団 University of Economics, Ho Chi Minh City (ホーチミン経済大学/ベトナム) 年数 3年継続事業の3年目(3/3)
形態 自主助成委託その他 事業費 16,031,936円