事業内容
ASEANの先発国は優れたリーダーシップのもと、他の発展途上地域に例を見ない高度成長と社会の安定・発展を達成した。しかしながら、当該地域のさらなる発展にあたっては、政治・経済・社会の諸制度の質的向上と外部環境変化に対応する柔軟性が求められており、新しい時代を牽引する次世代の指導者の育成が求められている。
本事業は日本、ASEAN、欧米諸国の有識者と現役政治家の協力を得て、議会制民主主義が定着しているASEAN関係国を対象に、政官財学などの分野から有望な若手人材を選出し、基礎的教養の学習機会を提供し、東南アジアの次世代指導者を育成することを目的とする。人選は公募制と推薦制の2つの枠組みで行い、選抜基準を明示することで透明性の確保を図る。
4年目にあたる本年度は、以下の活動を実施する。
- 調整会議(2009年7月、於クアラルンプール)
アンワール・イブラヒム氏(元マレーシア副首相)を中心に、スリン・ピツワン氏 (ASEAN事務局長)、スクンバン・パリバトラ王子(バンコク市長)らが研修プログラムの作成、講師の選定と交渉等の準備作業を行う。また、参加者 (25名)の選定を経歴、英語能力、年齢等の基準を基に推薦および公募を通じて行う。
- ワークショップの開催
(1)参加者の決定(2009年9月)
選定された参加者に対し、「アジアン・ルネッサンス/アンワール・イブラヒム」、「我に触れるな(Noli Me Tangere)/ホセ・リザル」の精読を義務付ける。
(2)ワークショップ開催(2009年12月、7日間、於マニラ)
期間中、1日2回の講義を実施する。講義の内容は以下の予定。1)アジア再生と思想の力(A.イブラヒム/元マレーシア副首相)、2)教育を通じた ASEANマインドの構築(E.ジーザス/前フィリピン教育相)、3)国家建設と1つの東南アジア(J.T.アルモンテ/前フィリピン大統領安全保障顧問)、4)ASEANにおける平和構築への挑戦(A.T.R. ベナルド/フィリピン国営石油会社役員)、5)ASEANリーダーの育成(T.コー/シンガポール外務省臨時代理大使)等
- フォローアップ活動の実施
過去の事業参加者とのネットワークを維持するために、ウェブサイトを通じた情報発信や、ワークショップで得た経験を活かす機会を設定しフォローアップ活動を行う。
事業実施者 |
Institute for Policy Research(マレーシア政策研究所/マレーシア)
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年数 |
5年継続事業の4年目(4/5) |
形態 |
自主助成委託その他 |
事業費 |
11,900,000円 |