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国際海洋情報(2021年8月20日号)

1.国連生物多様性条約:COP 15が3たび順延

中国生態環境部は、中国国内のパンデミックの影響で、10月に予定されていたCOP 15を再延期し、会合を2回に分けて、主として手続き面を議論する前半の会合を10月11日から15日の間にオンラインで開催し、2030年までに達成すべき世界の生物多様性枠組みの目標については、対面の会合を来年の4月25日から5月8日の間、昆明で開催すると発表した。枠組みの目標の案文には、農薬の使用量を2/3削減すること、プラスチックによる汚染を排除すること、世界の陸上と海洋の30%を保護区とすることなどが含まれている。英国の環境大臣は、「我々は生物の多様性の危機に対して、引き続き取り組む必要があり、会合の延期によってこの取り組みが休止してはならない。環境保護に対する金融支援の強化や、世界的なサプライチェーンの清浄化、森林の伐採の防止、2030年までに地表と海洋の30%を保護区とすることなどについて、最近大きな進展があったことについて、英国はG7議長国として意を強くしている。」と語った。

原文
August 18, 2021, The Guardian

2.9月からインド洋の高リスク海域の範囲を縮減

インド洋の高リスク海域は、2010年にソマリアの海賊の脅威がもっとも高まったときに、海運会社や船員にどの海域で海賊行動が活発で、特別な警戒が必要かを示すために策定されたが、BIMCO/ICS/INTERCARGO/INTERTANKO/OCIMFは、2017年以来海賊による商船に対する攻撃がなくなったことを踏まえて、高リスク海域の境界を、イエメンとソマリアの領海とEEZの境界線まで、9月1日から縮小することで合意した。さらに上記メンバーは、船社が世界中の航海に関するセキュリティのリスクをよりよく把握できるよう、包括的な新しいアプローチについて、他の国際的な組織と協議しながら、年末までに結論を出すことについても合意した。

原文

August 17, 2021, BIMCO


3.米国政府:国有地における石炭開発のためのリース制度を見直しへ

現在の国(連邦)有地を石炭採掘のためにリースする制度については、既存事業者にそのままリ-スが認められて、競争原理が働いていないという批判が以前からあったが、米国内務省国(連邦)有地管理局は、以上のような批判に加え、バイデン政権による新たな環境政策を踏まえて、石炭開発事業者から国民に正当な利益が還元されているか、2050年に炭素中立を目指すという国家目標と整合性が取れる形でリースが実施されているか、リースが環境に悪影響を与えていないかといった観点から、現在のリース許可に関する認可手続きが適正なものか再検討作業を開始すると8月20日発表した。現行の制度では国有地の地下の採掘については8%、国有地の表面での採掘(露天掘り)については12.5%のロイヤルティーが事業者から国に支払われている。同局によれば、制度の見直しは、既存のリースについては影響が及ばないとしている。

原文

August 19, 2021, The Hill


4.米MARAD:新たな海上ハイウェー事業等を追加指定


米国運輸省海事局(MARAD)は、陸上物流を海上/水上輸送にモーダルシフトさせるために策定された米国海上ハイウェー計画(American Marine Highway Program: AMHP)に追加する、新たな6つの海上ハイウェー事業と1つの海上ハイウェールートを追加指定した。今回の追加指定により、AMHPの総事業数は46となった。AMHPは、まず海上ハイウェールートを指定し、このルート上で実施される海上/水上事業がAMHP事業として認定されれば、AMHPによる補助金交付の対象となる。MARADは5月に、AMHP事業の補助金として総額1100万ドルを予算措置すると発表し、指定された事業の中から、優秀な事業に補助金が交付される。海上ハイウェールートは、米国本土だけではなく、グアムや北マリアナ諸島も対象となる。

原文

August 19, 2021, MARAD


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