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国際海洋情報(2021年8月19日号)

1.オマーン政府が水素生産・輸出のための官民アライアンスを設立

8月12日、オマーンエネルギー・天然資源省(MEM)は、官民合計で13の組織からなる水素アライアンス(Hy-Fly)を結成したと発表した。アライアンスは同省をはじめとする政府関係機関・石油ガス事業者・教育研究機関・港湾管理者から構成され、国内仕様及び輸出向けにclean hydrogenの生産・輸送・利用の支援/促進を図る。アライアンスは、clean hydrogen振興のための投資・技術開発の促進、政策の策定、水素サプライチェーン全体の知見の収集などに当たり、同国のエネルギー安全保障・脱炭素化・グリーン経済への円滑な移行に貢献する。現在MEMは水素経済実現可能性調査を実施中であるが、今回のアライアンスはこの調査の一環として結成された。

原文
August 12, 2021, Oman Observer

2.米エネルギー省:「将来のクリーンエネルギーへの投資(太陽光)」報告書を発表

標記報告書の概要は以下のとおり。①IPCCの報告書が提言する地球の気温上昇を1.5℃以内に抑制するためには、迅速かつ大規模なCO₂排出量の削減が不可欠。②バイデン大統領の公約である2035年までの発電部門の脱炭素化を実現するためには、太陽光を含む再生可能発電に多額の投資を行う必要がある。③太陽光発電は、過去10年間に4000倍の規模に成長し、今後も急速な成長を続ける見込み。④国立再生可能エネルギー研究所によれば、2035年までに発電の脱炭素化を達成させるためには、2030年までに現在の太陽光発電拡大のペースを3-4倍にし、総発電量に占める太陽光のシェアを現在の3%から2035年には40%まで引き上げる必要がある。⑤これを実現するためには、莫大な投資が必要だが、規模の拡大に伴って、太陽光発電の単位当たり設備投資・運営コストは逓減することから、発電コスト全体としては安くなって、電力料金も低下する。⑥雇用の面でも拡大する太陽光発電事業に伴い、2035年までに50万人から150万人の新たな雇用機会が生まれる。

原文

August 17, 2021, US DOE


3.マースクが最初のグリーンEメタノールコンテナ船の燃料を確保

マースクは世界で初めてのグリーンE メタノールも燃料として使用できる全長172m/2100TEU のフィーダーコンテナ船を現代尾浦造船所で建造し、子会社のSealand Europe によって、2023 年半ばから北欧とボスニア湾の間の航路で就航させる予定であると本年2 月に発表していたが、デンマークの再生エネルギー生産企業のEuropean Energyの子会社が、マースクに1 番船の燃料として必要な年間1 万トンの炭素中立のE メタノールを供給することに合意したと、8 月19 日発表した。炭素中立E メタノールは、太陽光発電による再生可能エネルギーと生物由来のCO₂を原料として、2023 年から生産が開始される予定。

原文

August 19, 2021, Maersk


4.コロナ救済の船員国際救済基金の募金額100 万ドル超を達成

コロナによって影響を被っている船員とその家族を救済するためにデルタ株が拡散を始めた本年5 月に設立された船員国際救済基金(SIRF)の募金額が、117 万ドルとなった。100万ドルの募金を当初目標としていたが、日本郵船からの多額の寄付に加え、バハマのTK財団などの個人・会社からの寄付により、目標が達成された。募金活動には、SIRF を運営するSeafarers’ Charity のほか、The Mission to Seafarers/ISWAN/Sailors’ Society/Stella Maris 等の船員関係慈善団体や海運会社等が参加協力した。

原文

August 18, 2021, Offshore Energy


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