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国際海洋情報(2021年7月15日号)

1.三星重工:浮体式洋上風力発電市場に進出

韓国の三星重工(SHI)は、同社の9.5MWの発電能力を持つ洋上風力発電施設のTri-Star FloatについてDNVから設計の基本承認(AIP)を得たが、同社は韓国蔚山沖の東海第1浮体式風力発電事業に採用されることを期待している。同事業は韓国国営石油会社、韓国東西電力(EWP)とエクイノールのコンソーシアムによって、2022年から建設が開始され、2024年から発電を開始することを予定している。SHIは同社の浮体式タービンのコンパクトな設計によって、設計・製作・据え付けまでの施工期間を短縮することができるとしている。SHIは2020年10月から浮体式風量タービンの設計に取り掛かり、最近、韓国船舶海洋技術研究院(KRISO)で水槽実験を終了したところ。

原文

July 19, 2021, gCaptain


2.EU ETS:コンテナ船部門が最も大きな影響

海運がEU ETSの適用対象に追加されることは織り込み済みであったが、EUと非EU国間の海上輸送にも拡大適用されることとなったのは意外ではあった。欧州委員会としては、EU ETSを海運に適用する効果と影響を高めるとともに、EU近隣港における適用逃れのための積み替えなどの不正を防止することを狙ったものと考えられるが、今回の措置によって、これから排出権取引制度を整備し、海運に対する適用も検討する中国や米国にとっては先例となる可能性がある。Splash 247紙が、ばら積み、タンカー、コンテナ各分野の分野別の影響を試算したところ、ばら積みは全体のCO₂排出量の9.5%がEU関連で、タンカーが10.7%、コンテナ船が33%とコンテナ部門が最もEU ETS適用の影響を受けることが分かった。

原文

July 20, 2021, Splash 247


3.ギニア湾海事調整フォーラムが始動

7月14日、ギニア湾海事調整フォーラム/Shared Awareness and Deconfliction(GoG-MCF/SHADE)の創設式典が開催された。式典には、IMO事務局長・ギニア湾沿岸国の海軍当局・BIMCO/ICSなどの海運業界団体、石油業界からOCIMFが参加した。IMO事務局長は「ギニア湾における海上保安の維持はIMOと事務局長自身の最優先事項である。」と語った。ICSの事務局長は、沿岸国による海上保安体制の強化について評価したうえで、当面、非沿岸国の海軍力の強化を要請した。

原文

July 16, 2021, BIMCO


4.UNCTAD:SIDS/LDCsがIMOのGHG削減対策に対応するために支援が必要

UNCTADはIMOにおいて合意された船舶からのGHG削減のための短期的な対策による影響を分析した報告書を発表し、小島嶼国(SIDS)や後発発展途上国(LDCs)は、その貿易活動を大部分海上輸送に依存し、割高な輸送・物流コストを既に負担しているため、IMOで合意された短期的対策に対処するためには、技術面・財政面での国際的な支援が必要と指摘した。同報告書によれば、SIDSは遠隔地に存在し、海上輸送の接続性も悪いため、世界の平均的な貿易輸送コストのほぼ倍の割高な海上輸送コストを負担しており、海上輸送の混乱とコストの上昇に対して脆弱であると指摘している。IMOの短期的な対策による海運コスト上昇による影響はこれらの途上国にとっては、通常の国に比べて大きく、海運運送コストの上昇は、より近隣の国との貿易の増加や貿易のブロック化を生む可能性があるとしている。

原文

July12, 2021, Safety4Sea


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