田中 聡SATOSHI TANAKA
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2018.02.14
田中 聡 平和構築全般連邦制による紛争解決の取り組みとその課題:ボスニア・デイトン体制を事例に
分離主義(secessionism)-ある集団が既存の国家から分離し、新たな国家の樹立を図る動き-は、近年、国際社会が直面する重要な問題の一つである。現在の国際社会は、理念上は「国民国家」から構成されるが、実際はほぼ全ての国家が複数の民族から成っており、中には、激しい民族間の対立から一つの国家の形成には至っていない国も数多く存在する。1990年代以降、冷戦の終結に伴い民族的少数派による分離主義が多発する中、世界各地において熾烈な紛争が引き起こされた。