事業内容
1999年にASEANに加盟したカンボジアでは、ASEAN自由貿易地域(AFTA)参入後の国際的な市場経済体制の下で、経済分野の専門家の能力開発が急務となっています。本事業はこうした背景の下、カンボジアの経済を担う専門家に、市場経済化に伴う国内政策課題と各分野の役割に関する知識と理解、他のASEAN諸国の経済の現状理解を深める機会を提供しようというものです。
前年度は、カンボジアの政府官僚、学者、民間ビジネスマンなど経済分野の専門家30人を対象に、市場経済の原理と地域経済統合の基本知識を学びASEAN諸国の経済の現状を把握するため、国内研修(2002年10月9~11日、於プノンペン)とマレーシア視察研修(03年2月1~19日、於クアラルンプール)を行いました。
本年度は、研修の日数と講師数、視察研修の現場訪問の機会を増やし、より充実したプログラムとなりました。また、研修の参加者選定にあたっては、カンボジア経済財務省・経済財務研究所の協力を受けました。
03年10月13~17日にプノンペンで、地域経済統合のトレンド、AFTAの展望、ASEAN加盟国の経済政策などに関する国内研修を行いました。参加者は、カンボジア政府の政策担当者(経済財務省、外務省、産業省、農業省、教育省、地方開発省、中央銀行など)、民間ビジネスマン、経済学者・研究者などから選ばれた36人です。
04年2月8~15日には、カンボジアの中央公務員や経済専門家など23人が、クアラルンプールでマレーシア政府の開発計画実施機関やパームオイル農場などを視察しました。研修参加者は、国際的な市場経済の現状とこれに対するマレーシアの政策を学びました。
これらの活動を通じて、カンボジアがより国際的な協力や自由貿易の枠組みを視野に入れた市場経済政策を目指すようになることが期待されています。
事業実施者 |
Faculty of Economics and Administration, University of Malaya(マラヤ大学経営経済学部/マレーシア)
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年数 |
2年継続事業の2年目(2/2) |
形態 |
自主助成委託その他 |
事業費 |
4,551,221円 |