基金について

過去のガイドライン

第2次ガイドライン1999~2008

笹川太平洋島嶼国基金は近年日本と太平洋島嶼国の間において徐々に深まりつつある相互理解・相互協力の実績の上に立ってその一層の充実を図るという視点から以下の点に留意しつつ活動を展開することを目的とします。

第一に
日本と太平洋島嶼国の各種の交流事業を促進します。

第二に
太平洋島嶼国域内の調和を尊重し島嶼国社会に住む人々の生活の向上を図ることに関心を持つ各国の政府ならびにNGO等との連携を促進します。

上記の目的に沿った人物交流、人材育成事業を次の4つの視点に従って評価し、支援します。

優先事業領域
  1. それぞれの島社会の価値観や文化的アイデンティティを尊重した交流事業
    日本と太平洋島嶼国の相互理解・相互交流を促進するに当たり、島社会の持つ固有の価値観やアイデンティティを尊重した事業を支援します。特に珊瑚礁文化、島文化など他の太平洋島嶼国と多くの共通点を持つ、沖縄を交流活動の拠点とした事業を支援します。
  2. ミクロネシア地域を中心にしつつ域内の調和を図るための事業
    当基金は、域内の調和を尊重し、一国のみに関わる事業ではなく域内諸国間の協力による事業を支援します。 その際、比較的近年に独立を達成したミクロネシア地域の諸国が、メラネシア、ポリネシア地域の諸国と調和的な形で発展していくのを支援するための事業をとりわけ重視します。ミクロネシア地域諸国への支援は、最近まで信託統治国としてこの地域に深く関わってきた米国の政府ならびにNGO、NPOとの協力のもとに進めるのが望ましいと考えます。
  3. 遠隔教育事業を中心とした人材育成事業
    当基金は斬新な内容で、柔軟な、かつきめの細かい人材育成事業を支援します。特に太平洋島嶼国が広大な海洋に散在する小さな島々から成るという地理的特質に鑑み、1997年に策定した遠隔教育支援プログラムを引き続き推進します。
    (太平洋島嶼国遠隔教育支援プログラム)
  4. 各種NGO、NPOとのネットワークの形成ならびにアジア諸国との連携を促進する事業
    広大な太平洋に散在する太平洋島嶼地域は、人口も国土も小さな規模の国々から成っています。このことは、援助に携わる諸機関・団体が相互に提携しつつ各種の事業を実施することによって、より大きな効果をあげることができることを意味します。その観点から、国内外を問わずこの分野に関心をもつ関係諸機関のネットワークを形成し、情報の共有を促進する事業が望ましいと考えます。さらに、太平洋島嶼国がアジア太平洋地域の先進諸国との関係を強化するだけでなく、地理的、文化的に親近性があるにもかかわらずこれまで比較的希薄であったアジア諸国との連携を促進する事業を重視します。

第1次ガイドライン 1991~1998

島嶼国基金の基本的考え方

1988年に笹川島嶼国基金(30億円)が笹川平和財団内に設置されました。同基金は、従来、日本と太平洋島嶼国(以下島嶼国)の間における理解・協力が十分になされていなかったとの反省のもとに、これまでのオ-ストラリア、ニュ-ジ-ランド、および欧米諸国の島嶼国援助の実績に学びつつも、日本の一民間公益団体として役割を果たしたいと考えています。島嶼国の伝統的社会システムとその多様性を尊重した開発の重要性を認識し、その一方で共通の課題を抱える地域であることを尊重しながら、次の二つの目的を掲げ事業を行います。

  1. 太平洋島嶼国と日本との相互理解を促進する。
  2. 島嶼国が相互に連携し、世界との協力関係を促進するとともに、そのような活動を支援する外部からの試みを支援する。
優先事業領域

以下3つを優先事業領域とします。

  1. 島嶼国と日本との相互理解を促進することを目的とした交流事業・共同事業
    目的の遂行については、一過性ではなく、具体的な目的を持ち、一過性でなく継続的なパ-トナ-シップを構築しうるような交流事業、たとえば青年農業者交流、児童交流のような人物交流事業、地域ボランティアによる共同ボランティア事業のような事業交流などを優先します。
  2. 日本並びに世界各国との協力による人材育成・教育事業
    島嶼国が相互の連携を持ち、世界の各機関と協力しながら実施する人材育成事業を支援して行きます。例としては、長期的視野にたった基礎教育、技術教育、教師の育成事業などがあげられます。
  3. 情報通信ネットワ-ク事業
    島嶼国に役立つ情報通信ネットワ-クの整備・利用促進に関する事業、たとえば島嶼国の地理的隔絶性を補うための衛星通信ネットワ-クを用いた教育プログラム開発、学術研究ネットワ-クの共同開発事業などを優先します。

基金について

  • 基金概要
  • 太平洋島嶼国会議
  • プログラム
  • 所在地

このページのトップへ