事業紹介

2008年
事業

沖縄太平洋教育ネットワーク・イニシアチブ

事業内容
本事業の目的は、琉球大学とミクロネシアの高等教育機関が、島嶼国共通の問題の解決方法を探るために市民参加プログラム、学生交流、教員の共同研究などを行い、ミクロネシア諸国と日本の交流が推進されることです。
本年度は、奄美群島・沖縄の高校および大学生を対象に、「島の発展と課題」をテーマとした作文コンテストを実施しました。入賞した高校生6名は2008年8月19~ 26日にグアム島へ派遣され、環境問題や観光開発に関する視察調査を行いました。また、10月8~15日にミクロネシア地域の6大学(ミクロネシア短期大学、パラオ短期大学、グアム大学、グアム・コミュニティ大学、マーシャル諸島短期大学、北マリアナ短期大学)より学生・教員計12名を沖縄本島に招へいし、米軍基地や環境問題をテーマとした視察研修と、ワークショップを行いました。ワークショップでは、日本人高校生によるグアム研修の報告や、ミクロネシア地域の大学生6名による気候変動や米軍基地問題に関する発表が行われ、島嶼国における環境問題や観光等の共通課題について話し合いがもたれ、両者の交流を深めました。
琉球大学においては、ハワイ大学との連携により、ハワイ大学観光学部の遠隔教育講座の講義が試験的に行われました。また、グアム大学農学部と琉球大学の間では、「焼畑による土壌浸食の海洋汚染への影響」が共同研究テーマとして選定され、今後も継続的に双方で連携していくことになりました。
3 年間を通じて、毎年南西諸島より日本人学生をパラオ、マーシャル諸島、グアム島へ派遣したほか、ミクロネシア地域の6 大学より学生・教員を招へいし、奄美大島、与那国島、沖縄本島にて学生や一般市民と交流を行いました。交流活動に参加した日本・ミクロネシア諸国の学生に対する教育機会が拡充するとともに、観光や環境問題等の島嶼国共通の問題に対する学習を通じて、両者の相互理解が促進されました。交流活動の様子や日本人学生の島嶼国における研修結果は、地元メディアが積極的に取り上げ、島嶼地域に共通する問題への取り組みとして広く周知されました。また、本事業への参加をきっかけとして、ミクロネシア地域の大学間で衛星システムを利用した連携や交流事業の実施も検討されはじめています。

事業実施者 国立大学法人 琉球大学(日本) 年数 3年継続事業の3年目(3/3)
形態 自主助成委託その他 事業費 8,200,000円
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