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論考シリーズ | No.131 | 2022.12.28
アメリカ現状モニター

ロン・デサンティスは2024年大統領候補になることができるか?
―2022年中間選挙出口調査から見て取れる強さと弱さ

西山 隆行
成蹊大学法学部教授

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本論稿では、「2022年中間選挙最大の勝者ロン・デサンティスとは何者か?」、「ロン・デサンティスと文化戦争―ディズニーとの対決は収束するのか?」に引き続き、フロリダ州知事選挙で再選を果たしたロン・デサンティスに注目する。本論稿では、2022年中間選挙の出口調査から見て取ることのできるデサンティスの強さと、2024年大統領選挙の可能性について検討する。

フロリダ州の重要性とデサンティスの強さ

フロリダ州は29人の大統領選挙人を抱える州である(大統領選挙人の総数は538人)。また、2000年大統領選挙で共和党のジョージ・W・ブッシュと民主党のアル・ゴアが大接戦を繰り広げたことに象徴されるように、二大政党の双方が勝利する可能性のある接戦州だと考えられてきた。両党は、フロリダ州での勝利を目指して積極的に有権者の動員を図ってきた。ともに大統領選挙の際にフロリダ州で勝てる候補を擁立したいと考えるのは当然であり、2016年大統領選挙に際してはフロリダ州知事を務めたジェブ・ブッシュや同州選出上院議員のマルコ・ルビオが共和党の有力候補とされた。ミット・ロムニーが2012年大統領選挙の大統領候補となった際にはルビオを副大統領候補に選ぶのではないかとも噂された。また、2020年大統領選挙の際には、民主党では同州選出の連邦下院議員であるバル・デミングスを副大統領候補として擁立する可能性も検討された。

デサンティスはフロリダ州で強い支持を獲得できる政治家である1。初めて州知事として当選した2018年の選挙では、民主党候補でタラハシー市長を務めていたアンドリュー・ギラムと激戦を繰り広げ、わずか3万2,000票差で勝利した。だが、今回の州知事選挙では、民主党候補のチャーリー・クリストに150万票以上の差をつけて地滑り的勝利を収めた。クリストは2007年から11年まで同州で州知事を、また、2017年から22年まで同州選出の連邦下院議員を務めた人物である。彼は2014年の州知事選挙で敗北したが、わずか1%の票差であったことからもわかるように、一定の票を獲得することが期待できる人物であった2。だが、クリストが勝利したのはフロリダ州内にある67の郡のうちわずか5郡だった。これほど多くの票差で候補者が勝利したのは過去40年で初めてだと報道されている3。

女性と中南米系にも強いデサンティス

デサンティスの強さを出口調査の結果からみてみよう4。一般に共和党は、白人から多くの票を獲得するものの、黒人、中南米系、アジア系には弱いとされている。また、若者が民主党支持の傾向が強いのに対し、高齢者は共和党に対する支持が強いとされている。学歴については、大卒以上の人は民主党支持、高卒以下の学歴の人は共和党支持の傾向が強い。

有権者集団ごとの数字を見ていくと、45歳未満の人は2ポイント差でクリストが多くの支持を獲得したが、45歳以上の場合はデサンティスが27ポイントの差をつけて勝利している。なお、2020年大統領選挙でトランプとバイデンが争った際には、45歳未満ではバイデンが8ポイント差で勝利、45歳以上ではトランプが9ポイント差で勝利していたため、デサンティスは2020年のトランプよりも、若者票も高齢者票も相対的に多くの票を獲得したことがわかる5。

性別を見ると、男性は29ポイント、女性は7ポイント差をつけてデサンティスがクリストに勝利している。2020年大統領選挙時には、トランプは男性については9ポイント差で勝利したものの、女性票は13ポイント差でバイデンに敗北した。この結果から、デサンティスはトランプよりも相対的に多くの男性票を獲得しただけでなく、民主党に投票する傾向が強いとされる女性からも多くの支持を獲得したことがわかる。

人種別にみると、白人は2020年のトランプは25ポイント差で、今回のデサンティスは31ポイント差で勝利している。黒人については2020年のトランプは79ポイント差、今回のデサンティスは73ポイント差で敗北している。特筆するべきは中南米系であり、2020年大統領選挙ではバイデンがトランプに7ポイント差で勝利したが、今回の州知事選挙では共和党のデサンティスが18ポイントの差をつけて民主党候補に勝利しているのである6。

2020年大統領選挙と2022年州知事選挙では有権者の選好が変化した可能性はあるかもしれないが、デサンティスはトランプよりもいずれの集団でも相対的に多くの票を獲得することができたといえる。とりわけ、女性票と中南米系の票を多く獲得することができたのは注目すべき点だといえるだろう。もっとも、今回の中間選挙では連邦上院議員選挙でも、共和党のルビオが民主党のデミングスよりも女性票、中南米系の票のいずれも多く獲得している(女性は3ポイント差、中南米系は15ポイント差)。この結果を考えれば、ルビオがこれらの集団の間で支持が強かったためにデサンティスにも好影響を与えたという可能性も考え得る(とりわけルビオが中南米系であることを考えれば)。とはいえ、デサンティスが、共和党が弱いとされる女性や中南米系に強いと考えるのは理にかなっているように思われる。

中でも、デサンティスが中南米系の票を獲得できる可能性がある点は、大統領選挙を考えると特筆に値するだろう。近年のアメリカでは中南米系の人口が増えており、現在ではすでに黒人人口を上回って最大のマイノリティ集団となっている。中南米系は民主党支持の傾向が強いと言われているが(今年10月に発表されたワシントンポストとイプソスの調査によれば、63%が民主党に、36%が共和党に投票する意向を示している7)、決して民主党に対する忠誠心が強いわけではない。まず、中南米系の人々はカソリックの割合が高いことから中絶に批判的な人が多いため、中絶容認を主張する民主党に不満を感じる人が存在する。また、中南米系の中には民主党が強調するアイデンティティ・ポリティクスに批判的な人も多い。例えば中南米系の人を指す英語表現はLatino/Latinaと性別により異なることからLatinxという表現を使おうと提唱されたが、中南米系の間では評判が悪い。さらに、中南米系の間では共和党の経済政策を支持する人も多いとされている。このようなことから、今後大統領選挙で勝利するためには、二大政党ともに中南米系の支持を獲得することが重要になると指摘されているのである。

ただし、フロリダ州の中南米系は、他州とは異なる特徴を持っているとも言われる。というのは、全米規模で考えるならば中南米系の多くはメキシコ系であるが、フロリダ州の場合は最大の集団がキューバ系で、それに次ぐのがプエルトリコ系、そして、他の州よりも多くの割合で南米系が居住している。キューバ系は20ポイント差で民主党よりも共和党を支持する傾向が強いとされている。また、プエルトリコ系は一般的には30ポイント差で民主党支持の傾向があるとされるが、フロリダ州に居住する人々は、2017年のハリケーン・マリアやプエルトリコの経済不安から逃れてきた人の割合が多く、民主党への信頼度も高くないとされている。またフロリダの中南米系は、共和党の支持基盤の一つであるエヴァンジェリカル(キリスト教福音派)の割合も高いとされている8。

今回の選挙では、州内で最も人口が多く中南米系人口の多いマイアミ・デイド郡でデサンティスが勝利したことが、とりわけ注目を集めた9。州知事選挙で同郡で共和党候補が勝利したのは2002年のジェブ・ブッシュ以来であるし、伝統的に共和党支持者が多いキューバ系だけではなく、民主党支持者の多いプエルトリコ系や南米系からも多くの票を獲得したからである。

フロリダ州の中南米系の傾向が独特であることを考えれば、デサンティスが全米でも同様に中南米系の支持を獲得することができるかどうかはわからない。また、共和党を支持する中南米系は、他の共和党支持者とは銃や移民政策について見解を異にしているという調査もあるため、デサンティスに対する中南米系の支持が一貫していると考える保証はない10。だが、上述のマイアミ・デイト郡の結果などを見てもデサンティスに対する注目が高まる要素が多くあることは、理解できるだろう。

2024年大統領選挙は?

このような結果を踏まえて、先の論考でも指摘したとおり、かつてはトランプのお気に入りだった大衆紙のニューヨーク・ポストが一面でデサンティスを「将来の候補」として取り上げたり11、イーロン・マスクが、デサンティスが出馬表明した場合にはデサンティスを支持すると表明したりするなど、デサンティスへの支持が強まっている12。今回の選挙戦でデサンティスは2億ドルを集めたとされるが、この額は、大統領退任後のトランプが集めた総額(1億7,000万ドル)よりも多い。

こうした状況に対し、トランプがデサンティスを敵対視し始めていることは前の論稿でも指摘したとおりである。フロリダ州は大統領選挙での重要州であることもあり、多くの有力な大統領候補を出してきたが、ジェブ・ブッシュもルビオも、ともにトランプによって潰された過去を持つ(ちなみに、トランプの邸宅もフロリダ州内に存在する)。トランプは11月15日に2024年大統領選挙への出馬を表明したが、デサンティスに対する注目が集まる中で、トランプがデサンティスを潰すことがないかと心配されている。

現在では共和党支持者の間でデサンティス待望論が強まっているが、2年後のことはわからない。2024年大統領選挙に向けて、共和党はトランプとどのように向き合うかという困難な問題を抱えている。多くの無党派層にとっては、2020年大統領選挙が盗まれたとするトランプの主張は受け入れがたいものであり、トランプが出馬すれば彼らが民主党に投票する可能性が高まるだろう。とはいえ、2020年大統領選挙時にはトランプは共和党の大統領候補として最多(米国の歴史上、当選したバイデンに次ぐ第2位)の7,500万票を獲得しており、強い支持者を持っている。もし2024年大統領選挙でトランプではなくデサンティスが候補となると、トランプがデサンティス攻撃を行っていることを考えれば、デサンティスがトランプ支持者の票を獲得できるという保証はない。共和党は、トランプが候補になってもならなくても、トランプのせいで敗北するという危険性を秘めているのである。それを回避するためにはトランプからデサンティスに禅譲がなされるのがよい、ということになるかもしれないが、その可能性は果たしてあるのだろうか。今後の展開に注目したい。

(了)

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  1. 2022年中間選挙では、フロリダ州では共和党が民主党に圧勝したといえる。州知事選挙では、クリストの40%に対しデサンティスが59.4%の票を得て勝利したが、上院議員選挙では民主党のデミングス41.3%に対し、ルビオが57.7%の票を得て勝利している。下院での獲得議席は民主党が8、共和党は20である(2020年選挙では、民主党が11、共和党が16だった)。大統領候補となったこともある現職の連邦上院議員のルビオの影響力に加えて、デサンティスのおかげもあって、共和党がこれだけの票を獲得することができたと評価されている。(本文に戻る)
  2. クリストは、州知事時代は共和党に属しており、州知事時代の2010年には同党選出の連邦上院議員となることを目指して予備選挙に出馬してマルコ・ルビオに敗北した。彼は共和党から離脱して無所属となり連邦上院議員選挙に出馬して30%の票を獲得したものの、49%の票を獲得したルビオに敗北した。その後、2012年の大統領選挙ではオバマの再選を支持するとして民主党に転籍し、2014年にはフロリダ州知事選挙に民主党議員として出馬したものの、彼の後任となったリック・スコットにわずか1%差で敗北した。(本文に戻る)
  3. Tarik Minor, “Analyzing the data: DeSantis wins by largest margin of any Fla. governor in 40 years,” November 9, 2022, News 4 Jax, <https://www.news4jax.com/vote-2022/2022/11/09/analyzing-the-data-desantis-wins-by-largest-margin-of-any-fla-governor-in-40-years/>, accessed on December 15, 2022. (本文に戻る)
  4. 以下の出口調査については、以下の論稿を参照のこと。なお、フロリダ州知事選挙のデータは、Table BとTable Cを参照のこと。William H. Frey, “Midterm exit polls show that young voters drove Democratic resistance to the ‘red wave’,” Brookings, November 18, 2022, available online at <https://www.brookings.edu/research/midterm-exit-polls-show-that-young-voters-drove-democratic-resistance-to-the-red-wave/>, accessed on December 15, 2022.(本文に戻る)
  5. トランプはデサンティスが州知事選で得た票数よりも2020年の大統領選における自分のフロリダの得票数が多いと誇示しているが、大統領選挙の際の投票率は中間選挙と比べて高いことを考えれば、それは不思議でないといえる。また、どちらが勝利するかわからなかった大統領選挙の際にはトランプ支持者がこぞって投票に行ったと想定されるのに対し、州知事選挙ではデサンティスの圧勝が予想されていたことを考えると、共和党支持者の投票率が下がったとしても不思議ではない。もっとも、トランプ支持者の情熱がデサンティス支持につながっていないという可能性は考えられるだろう。(本文に戻る)
  6. 中南米系の投票行動については、以前の論稿で検討している。西山隆行「共和党を支持する中南米系女性が増加中?―米国のエスニシティ政治の複雑性」笹川平和財団SPFアメリカ現状モニターNo. 121、2022年7月25日、<https://www.spf.org/jpus-insights/spf-america-monitor/spf-america-monitor-document-detail_121.html>(2022年12月19日参照)。(本文に戻る)
  7. Scott Clement et al., “Democrats’ lead with Hispanic voters is smaller than in 2018, Post-Ipsos poll finds,” The Washington Post, October 14, 2022, available online at <https://www.washingtonpost.com/politics/2022/10/14/hispanic-voters-democrats/>, accessed on December 15, 2022.(本文に戻る)
  8. Marianna Sotomayor & Silvia Foster-Frau, “Florida Hispanic voting patterns serve as warning for Democrats,” The Washington Post, October 9, 2022, available online at <https://www.washingtonpost.com/politics/2022/10/09/democrats-latino-voters-florida/> accessed on December 15, 2022.(本文に戻る)
  9. 2016年選挙では得票率でクリントンがトランプを29.6ポイント上回っていたが、2020年選挙はバイデンがトランプを7.3ポイント上回るにとどまったため、同郡の有権者の意向も変わりつつあった。これがデサンティス効果なのかどうかについては、さらなる調査が必要だろう。(本文に戻る)
  10. Jens Manuel Krogstad, “Latino Republicans hold distinct views on guns and immigration, highlighting their shaky ties to GOP,” Pew Research Center, November 7, 2022, available online at <https://www.pewresearch.org/fact-tank/2022/11/07/latino-republicans-hold-distinct-views-on-guns-and-immigration-highlighting-their-shaky-ties-to-gop/> accessed on December 15, 2022.(本文に戻る)
  11. Selim Algar, “‘It’s DeSantis’ time now’: Donald Trump losing support on home turf,” New York Post, November 11, 2022, available online at <https://nypost.com/2022/11/11/its-desantis-time-now-donald-trump-losing-support-on-home-turf/> accessed on December 19, 2022.(本文に戻る)
  12. 2022年12月14日のクイニピアック大学の世論調査では、登録有権者のうちトランプに対して好意的な評価は31%で2015年以降で最も低くなり、否定的な評価は59%にのぼった。共和党支持者に限ってみると、好意的な評価は70%で16年以降で最も低く、否定的な評価は20%だった。“Lowest Opinion Of Trump Among Voters In Seven Years, Quinnipiac University National Poll Finds; Biden Approval Rating Climbs,” Quinnipiac University Poll, December 14, 2022, available online at <https://poll.qu.edu/poll-release?releaseid=3863>, accessed on December 19, 2022.
    YahooニュースとYouGov.が12月1~5日に行った調査では、共和党の大統領候補として共和党支持者や共和党寄りの無党派層の計35%がトランプを支持し、デサンティスへの支持(30%)を上回っている。だが、トランプとデサンティスの一騎打ちを想定した場合は42%で並び、共和党寄りの無党派層ではデサンティスが17ポイント上回っている。Andrew Romano, “Poll: DeSantis surges to 5-point lead over weakened Trump in 2024 primary matchup,” Yahoo! News, December 8, 2022, available online at <https://news.yahoo.com/poll-de-santis-surges-to-5-point-lead-over-weakened-trump-in-2024-primary-matchup-100022596.html, accessed on December 15, 2022;
    Jack Forbes, “20221205_yahoo_tabs,” Scribd, December 5, 2022, <https://www.scribd.com/document/612968712/20221205-yahoo-tabs#>, accessed on December 26, 2022.(本文に戻る)

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