No.0050

2017年10月26日

日本-イラン 政治・経済・文化でのさらなる連携を セイエッド・アッバス・アラグチ外務次官インタビュー

セイエッド・アッバス・アラグチ氏は、2007年から11年にかけて駐日イラン大使として日本・イラン関係構築に大きく寄与されました。この度、外務省事務次官として来日(2017年8月8日~11日まで)され、精力的に政治・経済界のトップとの会談を行いました。大変お忙しいスケジュールの合間を縫って、インタビューにお答えいただきました。

インタビュー要約:

-今回の来日の目的を教えていただけますか?

笹川平和財団(SPF)のお招きで講演会を行い、有識者の方々との意見交換を行います。幸いにも、すでに外務大臣や経産大臣そして財務大臣と会談を行うことが出来ました。ご存知の通り、我々は核問題に関する包括的共同作業計画で合意し、経済制裁を解かれました。今、経済を始め各分野で、イランと日本の二国間関係を拡大する絶好の機会なのです。これから、多くの銀行や日本企業の幹部と会う予定です。 今回の訪問がイランと日本の関係のさらなる発展に貢献出来ること願っています。

-文化交流の重要性についてどう思われますか?

イランと日本、両国の関係性は少なくとも1,500年前まで遡ります。シルクロードを通じて、経済的にも文化的にも交流がありました。それ以来ずっと、文化交流は顕著に行われてきました。これらの交流は経済制裁のあった時期でさえ、途絶えることはありませんでした。そして、それが功を奏してきたことを嬉しく思っています。そういう観点からも、私はイランのラスター彩を継承しておられる加藤幸兵衛先生を尊敬しています。(先生との)初めての出会いは非常に印象深いものでした。日本の美しい現代美術に古代イランの技法が使われていた作品を見た私は、すぐに加藤先生とイラン美術協会を繋ぐ橋渡しをいたしました。先生はイランを訪問され、現地で何度か展覧会も開催されました。イランの美術協会からも非常に歓迎されました。これは文化交流の良い成功事例だと思います。

-法務・国際問題担当の外務省事務次官として、人権や女性の権利に関してどのような長期的展望をお持ちですか?

人権と女性の権利の問題は、国家全体として非常に重要なものです。政府もロウハニ大統領もこれを重要案件としています。女性の可能性は、全ての分野での活動に開かれています。ご存知の通り、現在、女性議員もいれば、女性の副大統領もおり、様々なポストに女性がついています。しかし、その数は少なく、実際改善が必要です。そこで、イラン政府は全ての女性のためのエンパワーメント・プログラムを用意し、女性が能力を発揮し、成長し、社会の発展にもっと貢献出来るよう目指しています。外務省としては、同様の内容で、諸外国と事業を構築していきたいと思っています。SPFともあるプロジェクトを構築しました。日本とイランの女性がお互いの経験を共有する仕組みで、両国の女性たちの対話の場を設け、互いに学びあって、社会的・政治的活動から、起業のような経済的活動まで発展させるのが目的です。

-笹川平和財団との共同事業をどう評価されますか?

SPFの助成で交換留学プログラムを開始しました。毎年10名ほどのイランと日本の学生たちがお互いの首都を訪れています。これらの多くの学生は私の教え子なので、彼らの帰国後も連絡を取り合っています。日本の新しい側面を発見し非常に満足している様子です。また学生の多くが外務省に入省しているので、将来、イランと日本の間で重要な役割を担ってくれることでしょう。それから、先ほど触れた女性のエンパワーメント・プロジェクトも始まりました。また、環境や観光分野での事業構想もあります。これらの前進は非常に喜ばしいことですし、我々はSPFとのさらなる協力関係を楽しみにしています。


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以下の映像で、セイエッド・アッバス・アラグチ氏のインタビュー全編をご覧ください!

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