No.0010

2014年06月06日

中国人が中国人に伝える等身大の日本 「中国人気ブロガー招へい」

ありのままの日本を見て・触れて、偏見を取り払う

インターネット利用者が実に6 億人を超えた中国※。いつでもどこでも発信できる個人ブログや中国版twitter「微博」(weibo) が人々の生活に浸透し、今や、中国国民にとって欠かすことのできない情報ツー ルとなっています。そんな社会背景に注目し、2011 年に中国のインターネット世論において影響力が大きい人気ブロガーを日本に招く、「中国人気ブロガー招へい」事業を開始しました。ブロガーたちにあ りのままの日本を見る機会を提供し、中国のネットユーザーに向けて、日本に関する客観的な情報を発信してもらうことを目的としています。 ブロガーというと、日本ではアフィリエイトで報酬を得るために書いているという素人、というイメージがあるかもしれません。しかし、この事業で招へいするのは、中国国内で名の通った媒体の編集長を はじめ、有名ジャーナリストやコラムニスト、作家、詩人といった、社会を良くしようという意思と勇気を持った次代のオピニオンリーダーたち。フォロアー数が300 万を超えるブロガーも含まれており、 いかに影響力のある人物たちかがうかがえます。

※2014 年1 月現在:中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)「第33 次中国互換網発展状況統計報告」より

自衛隊、日本の古都、訪問の先々で考え方に変化が

2011年4月より、年に2~4 回、主にまだ訪日経験のないブロガーの中から毎回3~4人を厳選して招へいしています。今年度で10 回目を迎え、これまでに28 人の人気ブロガーが来日し、広島や東日本大震災の被災地をはじめ、さまざまな人や文化に触れ、その経験を中国のミニブログだけでなく、雑誌記事や新聞記事にも掲載してきました。また、訪日中にオンライン座談会を開き、中国のユーザーからの質問にその場で答えるといった情報発信もしています。その中では、今回なぜ日本に行ったのか、という質問に「相互理解を深め、食い違いを解消する目的。日本を直接知ることができたことは、多くの本を読むよりも有益だった」というやりとりや、「中国では、一方的な情報の下、現代の日本社会への理解が浅い」という感想も披露されました。
奈良や京都への訪問では、中国文化に彩られた寺院を見て日本と中国の近さを痛感し、日に日に日本に対する考えが変わっていくのが手に取るようにわかったといいます。また、中国のテレビでは日本の自衛隊の話題となると富士火力演習の砲撃シーンや戦闘機のスクランブル発進の様子などが常に放映されるため、中国では自衛隊を戦闘目的の軍隊と思われがちです。しかし、今年4 月の招へいでは、朝霞の陸上自衛隊広報センターの訪問と取材によって、国際協力や災害救助も重視し実績をあげる努力をしている組織と認識したそうです。

日中関係の不安定な今、公益財団のできることとは?

まさに、感じたままの日本像を中国国民に伝えてもらうことのできる、絶好の機会といえる「中国人気ブロガー招へい」事業。インターネットの普及によって、日本の情報が中国国内でも増え、日本に関す る言論も変化しつつある今、この事業も継続にともなって、世論に一石を投じる存在になるに違いありません。
今後は「ブログから見た日本」というテーマで、一冊の本として発行することを考えており、日中関係が不安定な今だからこそ、情報公開の義務がある公益財団としてリアルな状況を発信することに意義が あると、事業担当者は熱く語ります。
今の日本を一人でも多くの中国人たちに、直接知ってもらうことこそ、相互理解への一番の近道であることから、中国人ブロガーの活躍の舞台はさらに大きくなっています。

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