事業紹介

2012年
事業

CLMVジャーナリスト能力強化

事業概要
報道の自由は、国家の健全な発展を図る上で最も重要な指標の一つである。自由かつ公正なメディアの発展は途上国においても必要不可欠であり、高い能力を備えたジャーナリストの育成が急務である。このため、2011年度に単年度事業として、CLMV諸国のジャーナリストを対象にした「ASEANジャーナリスト能力強化」事業を実施した。
本事業では、2011年度の成果を踏まえて、プノンペン市(カンボジア)に設立されたNPOのMEDIARに業務委託を行い、公募で選抜されたCLMV諸国の若手・中堅ジャーナリストの能力強化を行う。具体的には、報道の基礎知識の習得を目的とするミャンマー若手研修(6名、同国の現状に対応し専用コースを特設)と、CLMV諸国の若手を対象とした研修を実施する(8名、年1回、1コース:約40日間)。加えて、新聞のレイアウトや論説記事の執筆などを指導する中堅を対象にした研修を行う(8名、年1回、1コース:約40日間、プノンペンほか)。
これら研修コースの実施を通じて、CLMV諸国のジャーナリストの能力向上に寄与する。
実施計画
単年度事業として下記の活動を行う。
  • CLMV諸国ジャーナリスト研修(MEDIARに委託)
    • ミャンマー若手ジャーナリスト研修コース(1コース:約40日間、年1回、6名、於 プノンペンほか)
      現在のミャンマーにおける自由報道の重要性を考慮し、同国ジャーナリストに特化した研修コースを実施する。
      ミャンマーのジャーナリスト6名を対象に、プノンペンまたはシェムリアプにおいて、報道に関する基礎知識、取材や編集など実践力向上のための研修を行う。講師はオーストラリア出身の現職ジャーナリストが担当する。
    • 若手ジャーナリスト研修コース(1コース:約40日間、年1回、8名、於 プノンペンほか)
      CLMV諸国より若手ジャーナリストを公募し、上記(1)と同様の活動を実施する。
    • 中堅ジャーナリスト研修コース(1コース:約40日間、年1回、8名、於 プノンペンほか)
      報道制限の少ない環境のもと、プノンペンまたはシェムリアプにおいて、中堅ジャーナリスト8名を対象に、新聞記事の編集・レイアウトの手法、論説記事の執筆などを内容とする研修を行う。講師はオーストラリア、シンガポール、インドネシアなど出身のメディア専門家が担当する。
  • 調整およびモニタリング
    業務委託先のMEDIARとの連絡調整やモニタリングを行い、事業の円滑な実施に努める。
事業成果
熱心に耳を傾ける<br>ミャンマーの若手ジャーナリスト

熱心に耳を傾ける
ミャンマーの若手ジャーナリスト

カンボジア・ラオス・ミャンマーならびにベトナムにおいては、ジャーナリストの能力向上が課題となっています。そのため、本事業では、報道に関する基礎知識の習得、取材や編集方法などジャーナリストに必要とされる実務能力を向上させるための研修の機会を提供しました。本年度は、2012年11月から12月にかけて、民主化プロセスの中にあり報道の自由が確保されつつあるミャンマーで、同国の若手ジャーナリスト7名が選抜されました。情報収集や調査方法、取材インタビューの手法、記事の書き方、ジャーナリズムにおける倫理などの基本事項に関する研修を行いました。
研修生はジャーナリストとしての経験が半年以下であること、高い英語能力やパソコンやインターネットに習熟していることなど
を条件に選抜されました。

事業実施者 笹川平和財団 年数 1年継続事業の1年目(1/1)
形態 自主助成委託その他 事業費 3,622,360円