事業概要
本事業は、カンボジアにおいて円滑な行財政運営を可能にするために、公務員を対象に政策立案・実施能力の向上を図ることを目的とする。
実施計画
3年事業の2年目として、以下の活動を行う。
- 研修ワークショップおよび教材開発(行政改革評議会/CARへの委託)
(1)研修ワークショップ(以下WS)開催(年3回、プノンペン、以下WS)および教材開発
CARの中堅公務員や高等教育機関の講師などを対象に以下のテーマに関するWSを開催する。
- (a)
- PCM(Project Cycle Management)手法およびKJ法(川喜田二郎による情報整理法)による政策形成および課題解決手法の習得(毎回30名が参加、1年間でのべ90名)。講師陣は、井上久生 太平洋人材交流センターやIDCJ(国際開発センター)からのPCM専門家などを予定。
- (b)
- ケース教材による具体的事例の作成手法の訓練(毎回30名が通年で参加、1年間でのべ30名)
参加者が個人または各グループに分かれ、カンボジア固有のテーマにケース教材を作成。
講師陣は、稲継裕昭 早稲田大学大学院教授、Kim Song TAN シンガポール経営大学教授を中心に、アジア各国から専門家の協力を得る。
(2)地方公務員向けの教材開発委員会の開催(年3回、プノンペン)
CARを初めとするカンボジア関係者、日本、シンガポールの専門家ら計10名程度により、テレビ・インターネットなどの映像メディアを活用した行政運営・管理にかかわる教材開発を進める。また、実施内容(1) (b)のケース開発WSで作成された教材を活用し、同国の地方自治の実情に即した教材の作成準備を進める。
- 事業運営(自主)
事業を効果的に運営するための連絡調整およびモニタリングを行う。また、WSのテーマ、講師選定、地方公務員向けのテキスト開発に関し、関係者間で事前に打ち合わせを行う場を設ける。
実施内容
行政改革評議会(CAR)スタッフの紹介
公務員研修ワークショップや教材開発を委託しているCARスタッフThun Bunthoeun氏による
コラム(英文PDF)です。
事業への期待や今後の目標などが伝わってきます。
ワークショップの開催
「カンボジアにおける公務員の能力向上」事業の一環として、2012年2月6日から10日にかけて(祭日を除く4日間)、カンボジアのプノンペン市において、各中央省庁の部課長級60名を対象にしたワークショップを開催しました。
ワークショップでは、日本、韓国およびシンガポールから派遣された講師の指導を受けながら、行政管理の主要課題であるConflict Management/Solution(問題管理/解決)とPerformance Management(実績管理)について学びました。
参加者からは、グループ討議など具体的事例に基づく研修内容で、大変勉強になったとの所見をいただきました。
詳細につきましては、
添付のプログラムをご覧ください。
講義の様子
グループ討議
事業成果
本年度は 、2011年8月と
2012年2月に業績評価(Performance Management)と問題管理・解決(Conflict Management/Solution)をテーマとして、日本、シンガポールの専門家が「業績評価に関する日本政府の取り組み」、「個人・組織・社会における問題解決の理論と実践」について講義を行い、中央省庁から60名の公務員が参加しました。
事業実施者 |
笹川平和財団
行政改革評議会(CAR;Council for Administrative Reform/カンボジア)
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年数 |
3年継続事業の2年目(2/3) |
形態 |
自主助成委託その他 |
事業費 |
6,873,130円 |