事業紹介

2012年
事業

日本とトルコを海で結ぶ人物交流

事業実施者 国立大学法人 東京海洋大学 年数 2年継続事業の2年目(2/2)
形態 自主助成委託その他 事業費 5,896,610円
事業概要
本事業は、中東イスラム基金の重点支援対象国の一つであるトルコを対象として、国内唯一の包括的な海洋研究・教育機関である東京海洋大学が、トルコ5大学と、特に水産資源・海事分野に特定した人物交流を行うことを支援するものである。
実施計画
最終年度となる今年度は、日本とトルコの水産・海事分野における人物交流を目的に、以下の活動を実施する。
  • 事前調査(2012年6月、9日間)
    同大学水産学部の教員2名がトルコ5大学を訪ね、訪問のための準備を行う。また、将来的に日本とトルコだけではなく周辺国へも参加を拡大することを目標に、事業終了後の事業計画のあり方についても協議する。
  • 日本・トルコの海洋分野の交流(2012年11月5~14日)
    東京海洋大学から教職員5名・学生12名の計17名をトルコへ派遣し、以下の活動を行う。
    • 参加学生の選考
      東京海洋大学、トルコ5大学のそれぞれに選考委員会を設置する。学生はシンポジウムのポスターセッションで発表する内容を提出し、英語のプレゼンテーション試験によって選考される。本年度は海の環境保護や、持続可能な海洋・海事産業のあり方を専門とする学生を中心に人選を予定。
    • シンポジウムの開催
      一般公開シンポジウム「生物多様性と海事産業の調和」を、トルコのチャナッカレ大学(11月7日)およびエーゲ大学(10日)で開催する。両国の教員と参加大学院生が研究発表を行う。学部生は研究ポスターを制作・掲示した上で、その内容について討論を行う。
    • 養殖場視察(11月8日)
      チャナッカレ大学のタイ、スズキ、ニジマス養殖場、稚魚の種苗生産施設を視察する。養殖の盛んな地中海沿岸域で、日本とは異なる形態の養殖方法を学ぶ。
    • 日本文化交流(11月8日)
      チャナッカレ大学日本語教育学科と交流を行う。
    • ホームステイ(11月10-11日)
      日本人学生がイズミールの一般家庭にホームステイする。
    • 海洋実習(11月12日)
      エーゲ大学所有のトロール船で、トルコの漁業法を実習し、地中海で漁獲できる魚の分類を学ぶ。
事業成果
チャナッカレ港を視察する東京海洋大学、チャナッ カレ・オンセキズ・マルト大学、イスタンブール 大学およびイスタンブール工科大学の学生達

チャナッカレ港を視察する東京海洋大学、チャナッ カレ・オンセキズ・マルト大学、イスタンブール 大学およびイスタンブール工科大学の学生達

東京海洋大学とトルコの5大学が、海事・水産分野に関する研究発表シンポジウムの開催や共同実習を通じて、教員・学生間の交流を促進し参加大学間のネットワークを形成するものです。トルコの海洋・水産教育の向上を図るとともに、将来、国際社会に貢献する人材育成を目指します。回を重ねるごとに交流を深め、英語による発表や異文化理解に対する積極性が見られました。両国の課題を理解することにより、同様の研究を行っている研究者や自国の研究例を紹介するなど、研究協力に発展しつつあります。
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