事業紹介

2011年
事業

317 中国人気ブロガー招へい

事業概要
本事業は、インターネット世論に大きな影響力を持つ人気ブロガーを日本に招聘し、ウェブを通じて独自の視点から日本に関する情報発信を行う場を設け、中国インターネット・ユーザーの日本イメージ改善を図ることを目的とする。
実施計画
本年度の活動内容は以下のとおり。
  • 事前準備
    中国側の事業協力者のアドバイスを参考に人選を行う。取材のテーマ、視察先、交流内容などについては、招へいされるブロガーのニーズに合わせて詳細を協議する。
  • 来日取材と発信
    複数回にわたり、年間10名程度の人気ブロガーを数回にわたり招へいする(毎回2~3人名程度、1週間程度)。日本滞在期間中は下記の活動を行う。
    (1)日本の政治、経済、社会、文化などの現場を視察する。
    (2)各界のリーダーや専門家らと対話し、意見交換やインタビューを実施する。
    (3)取材の成果をインターネット上で随時発信する。
事業成果
本年度は、4回にわたって計9人の人気ブロガーを招へいしました。「東日本大震災後の日本」、「日本の新幹線と鉄道技術」、「日本の食と食の安全」をテーマとする取材を行い、一連の取材の成果は中国のミニブログだけでなく、雑誌記事として掲載され、オンライン座談会といった形式でも発信されました。

事業実施者 笹川平和財団 年数 5年継続事業の1年目(1/5)
形態 自主助成委託その他 事業費 3,778,111円
第1回招へい

 中国の人気ブロガー2名を4月16日(土)より23日(土)までの8日間招へいしました。取材テーマは「東日本大震災後の日本」。4月17日から21日まで宮城県石巻市・女川町などで被災地復興の様子やNPOなど市民ボランティアの活動を中心とする取材を行いました。  取材地域は宮城県内の石巻市を中心に女川町、牡鹿半島、仙台市、名取市、岩沼市、亘理町など。宮城県南部の復興が進む一方、北部の復興が遅れていることを現地に入って実感し、ブロガーたちは毎日数十本の記事を発信しました。

・第1回招へい者

王小山 フリージャーナリスト、コラムニスト

1967年生まれ 中国版ツイッタ―のフォロワーは170万人。南方都市報、新京報、捜狐網などに勤務し、評論、コラム執筆活動を行う。
林楚方 フリージャーナリスト、南方週末ネット版コラムニスト

1975年生まれ  先駆的な報道で知られる南方週末で記者経験を積み、現在は南方週末のWEBコラムを担当する。中国版ツイッタ―のフォロワーは28万人。ブログ一つの記事につき数万~10数万人が閲覧する。
李潤沢 人民網日本株式会社 取材記者

1977年生まれ 人民網日本株式会社は笹川日中友好基金の中国語版WEBを作成。李記者は3月11日の震災後、岩手、宮城、福島の被災地に入り、取材してきた経験があり、現地案内・取材・通訳を担当。
小林義之 笹川平和財団笹川日中友好基金 研究員

1978年生まれ 2005年10月より笹川平和財団に勤務。中国との交流事業を担当。宮城出張では、一行のコーディネート、現地での通訳、記録なども担当。


・来日日程


日程 取材先の様子
2011年4月16日(土)

・成田空港着、都内へ移動、取材打合せ
 
2011年4月17日(日)

・日本財団ビル足湯オリエンテーション
・財団から宮城県石巻市へ向けて出発
・石巻市に到着後、ミーティング参加
・石巻専修大学ボランティアセンター会議
石巻専修大学ボラセン会議
石巻専修大学ボランティアセンター会議

2011年4月18日(月)

・開北小学校で足湯ボランティア準備取材
・住吉中学校で自衛隊取材、足湯ボランティア取材、避難所取材
・開北小学校へ移動、周辺住民取材、足湯ボランティア取材
・石巻漁港、渡波地区取材
・普誓寺での泥かきボランティア取材
・工場地帯、大街道地区等取材
・石巻専修大学ボランティアセンター取材
・足湯ボランティア参加者取材

開北小学校での足湯ボランティア
2011年4月19日(火)

・石巻市から女川町へ移動
・牡鹿半島コバルトライン、女川原発付近
・女川町内取材
・女川町立第二小学校取材
女川町役場、避難所など
・日本財団の弔慰金、見舞金配布所取材
・女川町から石巻市北部へ移動
・石巻市立大川小学校取材
・石巻市出発、松島へ移動
・松島着。宿泊先で記事執筆など

女川町内の様子
2011年4月20日(水)

・松島から宮城県南部へ移動
・宮城県亘理町着、阿武隈川堤防取材
・岩沼市内取材、コミュニティバス取材
・仙台空港着、空港取材
・名取市内、仮設住宅、閖上地区取材
・仙台市若林区、農家、廃品回収取材
・仙台市内取材、魯迅の碑、青葉城など
・仙台市出発、松島へ移動
・松島取材、瑞巌寺、五大堂近辺の取材
・宿泊先に戻り、記事執筆など

岩沼市 仙台空港付近
2011年4月21日(木)

・松島出発、石巻市内へ移動
・石巻市役所、石巻駅周辺の取材
・渡波地区の再取材
・石巻市から東京へ向けて出発
・日本財団ビル到着。宿泊先へ移動

石巻市渡波地区
2011年4月22日(金)

・新宿から靖国神社へ移動
・靖国神社春季例大祭、遊就館見学
・皇居視察
・東京タワー、周辺の視察
・歓送会

靖国神社・春季例大祭
2011年4月23日(土)

・帰国
 

関連報道記事

林楚方 2011年04月25日:日本灾后重建之民主政治的难题

林楚方 2011年05月05日:日本行:被没有被震倒的学校震倒

王小山、林楚方 2011年5月22日:【生活】震后日本见闻录


李潤沢 2011年04月20日:人民网记者重返灾区(二)“复兴”足音前的瓦砾之灾

李潤沢 2011年04月21日:人民网记者重返灾区(三)数字看东日本大地震灾区

李潤沢 2011年04月23日:人民网记者重返灾区(四)举步维艰的日本震后重建

李潤沢 2011年04月25日:宫城县女川——消失的城市

李潤沢 2011年04月25日:日本震区大川小学:触动人心的一幕

李潤沢 2011年04月25日:目击日本民间援助力量

李潤沢 2011年04月25日:宫城县石卷市——重建足音前的“瓦砾之灾”

李潤沢 2011年05月04日:亲历日本救灾志愿者活动(上)细致到“琐碎”的日本“灾区足疗队”

李潤沢 2011年05月08日:亲历日本救灾志愿者活动(下)亲历:被拒之门外的个人志愿者

第2回招へい

中国の人気ブロガー2名とネット動画サイトのカメラマン1名を7月18日(月)より25日(月)までの8日間招へいしました。「新宇・暁守日本からレポート」と題して日本の政治・経済・メディア・歴史・文化など各分野の著名人、専門家、企業、NGOを取材し、その成果を騰訊微博などで発信しました。

・第2回招へい者

陳暁守 「錦繍」雑誌編集長

1973年生まれ 貴州省ラジオ局記者、粤港信息日報(広州・香港の日刊紙)記者、南方人物週刊記者、中国新聞週刊副編集長などを経て、現職。中国版ツイッタ―のフォロワーは30万人。

劉新宇 広義メディアCEO

1974年生まれ 新華社参考消息、国際先駆導報デスク、中国新聞週刊編集長、中国新聞週刊ニューメディアCEOなどを経て現職。中国版ツイッタ―のフォロワーは40万人。

程新 土豆ネット カメラマン

1977年生まれ テレビ局カメラマンなどを経て、現職。中国版ツイッタ―のフォロワーは7万人

・来日日程

日程 取材の様子
2011年7月18日(月)

・成田空港着、都内へ移動、取材打合せ
 
2011年7月19日(火)

・靖国神社/遊就館取材
・針木康雄月刊BOSS発行人取材
・濱本良一読売新聞論説委員取材

針木康雄月刊BOSS発行人取材
2011年7月20日(水)

・日本赤十字社訪問・取材
・前原誠司衆議院議員取材
・劉傑早稲田大学教授取材

日本赤十字社取材
2011年7月21日(木)

・記事執筆
・大竹英雄日本棋院理事長取材
・五十川倫義朝日新聞編集委員取材


大竹英雄日本棋院理事長取材
2011年7月22日(金)

・東京から京都へ移動
・京セラ株式会社本社訪問・取材
・日本国際民間協力会訪問・取材

日本国際民間協力会取材
2011年7月23日(土)

・清水寺/南禅寺/金閣寺/二条城
/西陣織会館/伏見稲荷神社など
・京都から大阪へ移動

伏見稲荷神社訪問
2011年7月24日(日)

・大阪ステーションシティ見学
・心斎橋~難波見学
・大阪から東京へ移動

大阪ステーションシティ見学
2011年7月25日(月)

・笹川陽平日本財団会長取材
・皇居見学
・帰国
 
笹川陽平日本財団会長取材


関連報道
前原議員インタビュー ・逛日本 for ipad on the itunes app store

本作品はIpadでのみご覧いただけるアプリになっております。

京華周刊(2011年11月28日停刊)にて2011年9月22日号、10月1日号、11月1日号で連載されていた訪日インタビューの記事が収録されています。
 陳暁守氏のブログ

(京華周刊にて2011年9月22日号、10月1日号、11月1日号で連載されていた記事の一部になります。)
 

我们和日本谈谈之1:日本红会

我们和日本谈谈之2:笹川阳平

我们和日本谈谈之3:针木康雄

我们和日本谈谈之4:大竹英雄

我们和日本谈谈之5:前原诚司

我们和日本谈谈之6:五十川伦义

我们和日本谈谈之7:滨本良一


第3回招へい

中国の人気ブロガーである関軍氏を2011年9月12日(月)~9月18日(日)の7日間招へいしました。「日本の新幹線と鉄道技術」をテーマに鉄道専門家や関連企業を取材し、その成果をミニブログ上で発表しました。

・第3回招へい者
 
関軍 「GQ」雑誌編集者

1970年生まれ 「南方週末」雑誌社、「Sports Illastrated」中文版、「中国新聞周刊」などを経て、現職。中国版ツイッタ―のフォロワーは4万人。


・来日日程

日程 取材の様子
2011年9月12日(月)

・成田空港着、都内へ移動、取材打合せ
 
2011年9月13日(火)

・日中鉄道友好推進協議会取材
日本新幹線の概要
国鉄改革・日中鉄道交流など
・曽根悟工学院大学客員教授・東京大学名誉教授

中国新幹線「和諧号」(武漢駅にて)
2011年9月14日(水)

・羽生次郎笹川平和財団会長取材
(元国土交通審議官・元運輸政策研究機構会長)
・武田勝年日中友好会館常務理事取材
(元三菱商事中国総代表)

日本の鉄道車両の説明を受ける様子
2011年9月15日(木)

・海外鉄道技術協力協会取材
・東京メトロ・副都心線取材

東京メトロ取材で地下鉄路線図の説明を受ける様子
2011年9月16日(金)

・サンコーシャ本社・工場取材(雷対策)
・京都へ移動

サンコーシャ工場取材の様子
2011年9月17日(土)

・清水寺/南禅寺/金閣寺/二条城など
・京都から大阪へ移動

金閣寺を訪問
2011年9月18日(日)

・心斎橋~難波見学
・関西国際空港から帰国


関連報道

新幹線 日本视野中的中国高铁“大跃进”
『凤凰周刊』2011年第33期通算第418期 2011年11月25日出版
第4回招へい

第4回招へいは、2012年3月11日から18日の日程で3人の著名ブロガーを招へいしました。取材テーマは「日本の食と食の安全」。3月11日から15日までを北海道、15日から18日は東京で取材活動を行いました。「中国雑誌メディア招へい」事業との合同取材を試みました。滞在中、100本以上の記事を発信し、転載数も100万本を超えました。

・第4回招へい者

Wuang 巫昂  Wuang 作家、フリージャーナリスト

フォロワー数:253万人、詩人、文化人としても影響力あるカリスマブロガー

張志安  Zhang zhian 中山大学伝播与設計学院副教授

フォロワー数:15万人、ネットメディア研究の先駆者のひとりとして著名。
自身もミニブログを使って訪日取材の様子を詳細に報告。

李礼 Li Li 「炎黄地理雑誌」主編 

フォロワー数:3万4千人、人文地理専門雑誌編集者。

・来日日程 

日程 研修内容

2012年3月11日(日)

一行はCA925便で新千歳空港に到着。今回はブロガーたちとの合同取材で6名のジャーナリストが来日。空港で歓迎をうけたあと、空港内のお土産物店の紹介を受け、千歳観光連盟が運営する観光案内所の視察をしました。

 
空港内売店を訪問


売店説明の様子を携帯で撮影してツイート

 
観光案内所「ミル」

中国人も購入する千歳市内の別荘群見学

佐藤水産鮨のお弁当工場ではお弁当の試食、概要説明を受ける。午後2時46分には全員で東日本大震災犠牲者に黙とうをささげました。取材後は支笏湖へ移動し、地元の食材にこだわる支笏湖第一寶亭留に宿泊しました。 

 
佐藤水産鮨取材、携帯でお弁当を撮影中

 
14:46 社員の皆さんと一緒に黙とう


1年で180万食を製造するお弁当工場の取材

衛生管理が徹底した工場見学 

 
支笏湖を訪問

 
支笏湖を撮影する皆さん

3月12日(月)

午前は環境省支笏湖自然保護官から、国立公園に指定された支笏湖など自然環境保護に関するレクチャーを受けました。そのあとは千歳市のサケのふるさと館にて、鮭の養殖、放流についての取材。マルゼンではホッキ貝の生産、発送などを取材し、白老牛「いわさき」では日本と北海道の牛の育成方法をインタビュー。さらにたらこの無着色処理、加工状況の取材とルスツリゾートホテルの手がけるアンチエイジング食の取材を行いました。

第一寶亭留にて支笏湖自然保護官取材

千歳鮭のふるさと館

マルゼンホッキ貝工場取材

白老牛「いわさき」での和牛事情取材

虎杖浜たらこ事情取材

登別温泉地獄谷見学
3月13日(火)

雪景色に感動した一行は、ルスツスキー場を朝から視察したあと余市のニッカ工場と小樽ビール工場へ。午後はISHIYAの白い恋人ファクトリーで副工場長に2007年の賞味期限改ざん不祥事に関する取材。かつての事件から食の安全への取り組みを強化したあらましを聞きました。副工場長は質問がなくなるまで丁寧に答える姿勢で取材に応じ、取材陣も好感をもったようでした。

ルスツスキー場見学

余市ニッカ工場取材

小樽倉庫NO1 ビール工場・レストラン

白い恋人ファクトリー

白い恋人ファクトリーでチョコの歴史を学ぶ

ISHIYA白い恋人ファクトリー取材
3月14日(水)

恵庭エコリン村でエコと有機栽培などの事情について取材。一本のトマトの樹から1万5千個ものトマトを収穫するというトマトの森の育成方法についての取材は熱が入っていました。箱根牧場では牛舎の見学、社長取材、チーズ作りなどを通じて、有機栽培、安全・安心な肉・乳製品づくりを取材。さらにキューサイファームで無農薬ケールで作られる青汁、温室トマト栽培のエア・ウォーター社などで取材。夕食ではこれまでの取材先関係者や翌日の取材先関係者との懇親会を実施しました。


エコリン村 トマトの森取材


エコリン村 概要説明
 
箱根牧場 バター作り体験

千歳キューサイファーム 青汁の感想をアップ

トマト栽培のエアウオーター農園取材

馬油の体験

3月15日(木)

午前はチーズを生産する夢民舎へ。カマンベールチーズの作り方や衛生面に関する取材。そのあとはノーザンホースパークで馬の飼育方法などを取材。そのあとは新千歳空港から羽田へ移動しました。

夢民舎チーズ工場見学

Ipadで撮影、取材。

ノーザンホースパーク・馬の飼育事情取材

牧場内でノートPCから記事をアップ
3月16日(金)

午前は内閣府食品安全委員会を訪問し、日本の食品安全にかかわる行政部門を取材。お昼は日本財団の笹川陽平会長との懇談。食の安全から金融、社会福祉、日中関係など幅広く取材しました。午後は、自然食品を手掛けるスーパーとしては最大手の「ナチュラルハウス」を訪問。日本の有機野菜の取扱量が全流通量の0.03%という紹介に取材陣も驚いていました。

内閣府食品安全委員会取材

食品安全員会と放射線汚染関連パンフ

笹川陽平日本財団会長取材

ナチュラルハウスインタビュー風景
3月17日(土) 都内自由取材
3月18日(日)   帰国


日本取材班ミニブログサイト「微博看日本」
招へい者たちはミニブログを通じて、日本滞在中の出来事を中国の読者に発信しました。



なお、彼らの日本取材の様子は北海道では現地メディアの逆取材も受けて、下記の通り報道されました。


「中国観光客に安全PR」『読売新聞』(千歳恵庭江別北広島地域版) 2012年3月13日朝刊31頁
「中国本土で魅力発信 雑誌記者と人気ブロガー来千」『千歳民報』 2012年3月13日10頁
「中国人ブロガー道内観光地巡り」『読売新聞』(道総合) 2012年3月14日朝刊30頁

今回の北海道取材は千歳観光連盟に全面協力いただきました。


帰国後、李礼さんは以下の文章を発表しています。
李礼:2012,日本札记(一)
李礼:2012,日本札记(二)
李礼:2012,日本札记(三)   
我想去中国做一个报告——笹川阳平采访侧记
“我年轻时也做过富人”
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