事業紹介

2016年
事業

012 歴史認識と未来に係る有識者対話

事業概要

日中両国の専門家が戦後欧州の平和と発展の経験について学びつつ、日中の歴史認識、現状と未来について戦略対話を試みようというのが本事業です。2016年度は日中戦争期を中心に一定程度の歴史認識の共有化を図るとともに、日中関係の現状と問題点を整理し、未来志向の日中関係の在り方を検討します。またセミナーやシンポジウムを開催し、メディアを活用した積極的な情報発信活動を実施し、日中関係の改善と未来の協力的な関係を構築するための環境醸成に貢献することを目指します。


→関連事業:笹川日中友好基金2015年度「歴史認識と日中関係の未来」

事業実施者 笹川平和財団 年数 5年
形態 自主助成委託その他 事業費 30,000,000円
1.専門家委員会の組織

日中両国の外交、近代史研究、国際関係、マスコミ諸分野の専門家による委員会を結成し、合同会議を開催します。

2.日中戦争に関する歴史認識検討

日中戦争に関する歴史認識をテーマに、日中両国の歴史家が対話し、一定の共通認識の達成を目指しています。

2016年7月15日には「日中戦争の背景と原因」意見交換会を開催し、日中双方の歴史研究者、国際関係研究者が以下などについて意見交換を行いました

(1)近代国家建設の道のり

(2)東アジアの国際秩序の変動と日中の対応

(3)日中経済関係―貿易、投資、企業活動

(4)日中文化関係―協力と離反

(5)政策決定メカニズムの変化と全面戦争化の原因

(6)満州事変・日中戦争をめぐる国際的動向について

2016_370_002.JPGのサムネイル画像日中戦争の背景と原因研究会の様子

3.欧米諸国の歴史和解経験研究

欧米諸国の有識者の協力を得て、戦後欧州の平和発展のプロセス、構造、方法などについて学びます。

2016年8月8日には、シートンホール大学のワン・ジョン(汪錚)准教授と、国際トレーニング大学の新井立志教授を迎えて『紛争解決の視角から見た日中の歴史和解』と題した講演会を実施する予定です。

くわしくは…

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4.日中意識調査

日中両国民の意識調査を実施し、調査の結果を参考して日中関係の現状を分析し、問題点を確認・整理し、理解を深めます。