事業紹介

2016年
事業

010 インド洋地域の安全保障

事業概要
インド洋を通るシーレーンは、世界経済を支える物流の大動脈となっており、その安全の確保は極めて重要な課題となっています。一方で、インド洋地域には政情の不安定な国も少なくなく、ASEANのような地域的な安全保障協力の枠組みもありません。現在、海洋において目立った紛争はありませんが、経済的利益などを求めて域外国がインド洋沿岸地域への接近を試みており、遠くない将来において地域の安全保障環境に大きな影響を及ぼすと考えられます。このように海洋の安全と地域の安定化に向けた取り組みが急務となっていることから、日本、オーストラリア、インド、アメリカの4か国の対話を通じた研究と政策提言を目指しています。2016年度はインドで、2017年度には東京で国際会議の開催を計画しています。
事業実施者 笹川平和財団 年数 2年
形態 自主助成委託その他 事業費 49,400,000円
インド洋地域の安全保障に関する国際会議
インド洋地域の安全保障に関するオーストラリア、インド、米国、日本の4ケ国による国際会議を、2017年2月6日、7日、ニューデリーのヴィヴェカナンダインターナショナル財団において開催しました。会議には、メドカルフ・オーストラリア国立大学ナショナルセキュリティカレッジ長、シバル元インド外務次官、ブレア米国笹川平和財団会長、榎元インド大使、田中当財団会長等が出席するとともに、専門家による、経済ダイナミズム、エネルギー安全保障、交通、インフラスチラクチャー、伝統的・非伝統的安全保障、中国の各テーマについての発表が行われました。日本からは、地域経済について小島眞拓殖大学教授に、エネルギー安全保障について有馬純東京大学教授に発表いただきました。元大使などのインドの外交関係者、インド海軍関係者、研究者などの参加を得、参加者との間で、発表に基づく活発な意見交換が行われました。 IMG_20170206_093654.jpg IMG_20170207_093007.jpg IMG_20170207_134143.jpg