総合的海洋政策

【中国】海洋政策推進体制

  • 国家海洋委員会:国家海洋発展戦略の策定、海洋の重大事項の調整等を行うため、2013年新たに設立。
  • 国家海洋局: 従来からの海島管理、海域管理、海洋環境保護等に海洋警察、漁業管理等を加え、法執行機能を統一。

「国家海洋局主要機能・内設機関・人員編成規定」*1は、第12期全国人民代表大会の第1次会議にて批准された「国務院機構改革及び機能転換方案」及び「国務院の各部・委員会管理の国家局設置に関する通知」に基づき、2013年6月に策定されています。

本規定により、国家海洋局は海洋総合管理、生態環境保護、海上権益保護法執行の強化とともに、中国海洋警察隊に対し統一計画、統一建設、統一管理、統一指揮を行い、海洋秩序及び海洋権益を保護することとなります。同年7月22日より、「国家海洋局」及び「中国海警局(中国海洋警察局)」の標識が国家海洋局の正門入口に表示されるようになっています。

本規定では、国家海洋局の6項目にわたる行政責務を取り消し、国家海洋局の主要責務を明確にしています。即ち、国家海洋局は内水、領海、接続水域、排他的経済水域、大陸棚及びその他の海域における海域使用等に関連する法律・法規の起草を担当し、海洋機能区画を策定及び監督・実施するとともに、海島保護及び無人海島の開発利用管理制度を立案し、監督・実施することとなります。また、海洋生態環境の保護を実施し、海洋観測予報及び海洋災害警報制度を立案及び監督・実施するとともに、重大海洋災害の応急対処に参加し、海洋領域における国際交流及び協力等を推進することとなります。

また、国家海洋局は、下記の責務を担当・実施することとなります。海洋権益保護法執行制度及び措置の立案を担当するとともに、法執行規範及びプロセスを策定し、管轄海域における権益保護法執行活動を実施します。海上国境を管理・保護し、密輸、密入国、麻薬密売等の違法犯罪行為を取り締まるとともに、国家海上安全及び治安を保護し、海上重要目標の安全警備、海上突発事件の対処等を担当します。機船底引き網漁業禁漁区線の外側及び特定漁業制限漁場における漁業法執行検査及び漁業生産紛糾の調査・処理を担当します。海域使用、海島保護及び無人海島の開発利用、海洋生態環境の保護、海洋鉱物資源の探査開発、海底パイプラインの敷設、海洋調査測量及び海洋科学研究活動等の法執行検査を担当します。地方における海上法執行業務を指導します。海上救助に参加し、海上漁業生産事故の調査処理を実施又は参加するとともに、海洋環境汚染事故等を定められた権限に基づき調査処理します。

その他、本規定では、他の部署との職務分業を整理・調整し、海洋総合管理、生態環境保護及び科学技術革新制度体制の強化、海事統合計画及び総合協調体制の改善、海上事業発展の促進に、制度的保障を提供しています。

具体的な構成内容、及び新しい海洋行政組織のイメージ(図1)は、下記の通りです。

1. 機能転換
1-1 取り消された職務
1-2 下部の行政機関へ移動された職務
1-3 強化された職務
2. 主要責務
3. 内設機関
3-1 事務室
3-2 戦略計画及び経済司*2
3-3 政策法制及び島嶼権益司
3-4 海警司(海洋警察司令部、中国海洋警察指揮センター)
3-5 生態環境保護司
3-6 海域総合管理司
3-7 予報防災司
3-8 科学技術司
3-9 国際協力司(香港・マカオ・台湾事務室)
3-10 人事司(海警政治部)
3-11 財務装備司(海洋警察後援装備部)
4. 人員編成
5. その他の事項
5-1 国家海洋局北海分局、東海分局、南海分局及び中国海洋警察局
5-2 公安部の関連職務との分業
5-3 国土資源部の関連職務との分業
5-4 農業部の関連職務との分業
5-5 税関本部の関連職務との分業
5-6 交通運輸部の職務との分業
5-7 環境保護部の関連職務との分業
5-8 所属機関の設置、職務及び編成
6. 附則

図1 新しい海洋行政組織のイメージ
出処:国家海洋局HPによる。

関連資料

  1. *1「国家海洋局主要機能・内設機関・人員編成規定」の詳細は、平成25年度報告書参考資料編・資料5の全文訳文をご参照ください。
  2. *2行政部局の名称について、中国の「部」は日本の「省」に、「局」は日本の「庁」に、「司」・「処」は日本の「部」・「局」に値しており(ex.中国の「国土資源部→国家海洋局→戦略計画及び経済司」は、日本の「農林水産省→水産庁→漁政部」のような部局関係となります)、本稿や翻訳では中国の名称を用いています。

各国の海洋政策

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