海中観測精度の向上化研究
海洋の観測には様々な手法がありますが、高品位のデータ収集や資料採取を行うには船上からウィンチを用いて観測装置を垂下させて調査する洋上での作業が必須となります。
この作業では、数千メートルを超えるケーブルにより観測装置を垂下し、ウィンチを用いて操作しなければなりません。その際、波浪等による船の動揺が観測に及ぼす影響を小さくすることができれば、より精度の高い高品位な観測が可能になります。しかし、現在このような機能を持つウィンチは、海外製で特殊かつ高価な製品に限定されます。
本研究では、一定時間サンプリングした船体動揺のデータから、統計的予測モデルを利用した最適制御システムを用いて、近未来の船体動揺を予測し、船体動揺を補償制御できる新規の高性能な海洋観測ウィンチの国産開発を目指しています。