大陸棚限界委員会に対する各国の申請状況

メキシコの申請

メキシコの申請

2007年12月13日、メキシコは、国連事務総長を通じ、大陸棚限界委員会に対して申請を提出しました。メキシコが申請を提出したことが国連事務総長により、全国連加盟国に通知され、申請のエグゼクティブ・サマリーが公表されました。他国からの見解を示す文書は、提出されていません。

メキシコは、この申請は、メキシコ湾における2つの延長可能エリアのうち西側エリアのみに関する部分申請であるとエグゼクティブ・サマリーの中で述べています。

メキシコの申請のエグゼクティブ・サマリーは、次のサイトで閲覧することができます。

2008年3月〜4月に開催された第21回大陸棚限界委員会の会期中に、メキシコの代表がプレゼンテーションを行い、申請の内容についての説明を行い、メキシコの申請を審査する小委員会が設置されました。
2008年8月〜9月に開催された第22回大陸棚限界委員会において、メキシコ小委員会は審査を開始しました。

小委員会で検討された後、第23 回大陸棚限界委員会の会期中の2009 年3 月31 日に大陸棚限界委員会はメキシコに対する勧告を行いました。勧告の要約版が、大陸棚限界委員会の上記ページに掲載されています。(なお、勧告の本文の公開については、下記*1を参照のこと。)

メキシコは、大陸棚限界委員会の勧告に基づき大陸棚の限界を設定し、国連海洋法条約第76条9項にもとづき、2009年6月8日、海図と関連情報を国連事務総長に寄託しました。この海図と関連情報は、国連海事・海洋法課ウェブサイトの寄託海図のページに掲載されています。

*1 大陸棚限界委員会は、第26回会合(2010年8月-9月)において、国連事務総長に対し、国連海洋法条約第76条9項にもとづき沿岸国により寄託された大陸棚の外側の限界が恒常的に表示された海図及び関連する情報が適当に公表された場合には、その限界に関連すると委員会が考える勧告についても公表するよう、委員会手続規則第54条3項にもとづいて、要請しました。また、事務総長が勧告を公表する前に、勧告の中に、沿岸国が機密と考えるデータが含まれていないことを確認することに留意しました(CLCS/68, para.58)。
これを受けて、国連事務局海事・海洋法課は、第27回会合(2011年3月-4月)において、メキシコに照会したところ、メキシコの申請に対する勧告に機密データが含まれているとの回答があったので、 勧告の第1部(イントロダクション)と付属書Ⅰのみ大陸棚限界委員会のサイトにおいて公開したと報告しました(CLCS/70, paras.62)。

なお、海洋政策研究財団では、2011年2月9日、メキシコのガロ・カレラ氏を招聘して、大陸棚セミナー「大陸棚延長と海洋政策―勧告に基づく限界設定の先例に学ぶ―」を開催し、メキシコの申請の過程や勧告後の国内での対応について解説していただきました。

 

メキシコ湾の周辺図

メキシコの申請

出典:米国商務省海洋大気庁地球物理データセンター(NGDC)提供のETOPO2データより

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