総合的海洋政策

背景と目的

本調査研究は、海洋基本法に定められている海洋の総合的管理を推進するための基本的施策の具体化について検討を行うことを目的としています。2007年度(平成19年度)から2010年度(平成22年度)までは、排他的経済水域及び大陸棚の総合的な管理のための法制のあり方について検討し、「排他的経済水域及び大陸棚の総合的な管理に関する法制の整備についての提言」の取りまとめを行ってきました。これに続き、2011年度(平成23年度)からは、海洋環境の悪化、開発・利用に伴う利害の対立など、様々な問題が起こっている陸域・海域を一体的に捉えて適切に管理する沿岸域総合管理の推進方策について検討を行っています。

我が国の沿岸域においては、人間の生活や産業活動が活発に行われていますが、一体的かつ適切な管理が行われていないために、海洋環境の悪化、水産業の衰退、開発・利用に伴う利害の対立など、様々な問題が起こっています。こうした状況に対応する沿岸域総合管理は、諸外国で広く導入され、1992年(平成4年)のリオ地球サミットの行動計画であるアジェンダ21においても採用されている国際標準的な手法であり、我が国においても2007年(平成19年)に成立した海洋基本法において12の基本的施策の1つとして位置づけられています。

海洋基本法の成立を契機として、地域が積極的に沿岸域の問題に取り組む動きが出てきていますが、そうした取組はまだ緒についたばかりです。そこで、地域が主体となった、多様な地域の実態を踏まえた取組の促進に努めるとともに、それを参考にして国レベルでの「沿岸域総合管理の制度化」を促進することが重要です。

本調査研究においては、このような問題意識の下、我が国における沿岸域総合管理の実施を促進するため、沿岸域管理の実態や課題、地域が主体となって行う沿岸域管理の制度のあり方について検討し、その結果を踏まえ政策提言を行います。

また、2013年(平成25年)4月26日に閣議決定された新たな海洋基本計画において「排他的経済水域等の開発等を推進するため・・・海域管理に係る包括的な法体系の整備を進める。」とされたことを踏まえ、上記「排他的経済水域及び大陸棚の総合的な管理に関する法制の整備についての提言」のフォローアップを行い、今後の政府における海域管理に係る包括的な法体系の整備に向けた検討に資することを目指します。

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