東南アジア初!ジェンダーレンズ・インキュベーション・アクセラレーション・ツールキット(GLIAツールキット)を発表

2020年2月13日、公益財団法人笹川平和財団(東京都港区、会長:田中伸男)は、アジアン・ベンチャー・フィランソロピー・ネットワーク(AVPN)の東南アジアサミット(開催地:インドネシア、バリ 日程:2020年2月12日-2月14日)において、ジェンダーレンズ・インキュベーション・アクセラレーション(GLIA)ツールキットを発表します。

GLIAツールキットは、東南アジアの女性起業家を取り巻く様々な課題を改善することを目的に東南アジア各国で活動しているインキュベーター、アクセラレーターなどの起業家支援機関のために当財団とオーストラリア政府外務貿易省のFrontier Incubatorsプログラムの協働により開発された指南書です。

東南アジア地域では、多くの国や地域で様々な社会背景から女性の就職率が低く、女性が収入を得るためには自ら「起業」する以外に選択肢がない状況にあります。また多く場合において女性の起業家は高度な成長事業に携わる機会が少なく、女性による起業は小規模なものに留まる傾向にあります。女性が積極的に社会参画するためには、社会的な男女格差の縮小につながる環境づくりが必要です。GLIAツールキットは、このような環境を改善する一助となるための作られたものです。

GLIAツールキットは、このような環境を改善する⼀助となるための作られたものです。 GLIAツールキットは、実⽤的なガイドラインやケーススタディのほか、⽀援機関の組織、企画、エコシステムにジェンダー視点を適⽤するフレームワークが含まれています。ウェブ版では、英語、ミャンマー語、タガログ語(フィリピン)、クメール語(カンボジア)に対応しています。下記のURLからダウンロードできるモバイル版とPDF版があります。 https://toolkits.scalingfrontierinnovation.org/

笹川平和財団理事長 大野修一コメント
 「GLIAツールキットは、多くの起業活動に携わってきた方々が、これまでの実践で得られた経験をもとにほかの起業家のために作った、真のコラボレーションの賜物です。アジアで女性主導のインクルーシブなビジネス展開をサポートするために起業家支援機関と協力してゆくための当財団の計画の第一歩でもあります。ジェンダースマートな起業エコシステムをアジアに構築するために協力して、もっと努力していきたいと思います」

GLIAツールキットについて
 GLIAツールキットは、笹川平和財団のアジア女性インパクトファンド(AWIF)とオーストラリア政府外務貿易省のFrontier Incubatorsプログラムのパートナーシップの元、当財団とygap、Conveners.org、SecondMuseが協働し開発しました。GLIAツールキットに含まれているガイドライン、フレームワーク、東南アジア向けの推奨事項は、地域内で広く活動する先端起業家⽀援機関による厳しいパイロットテストを経て、コンテクストの適合性を図り、検証されています。検証には、ONOW Myanmar、Phandeeyar、Instellar、xchange、SHE investments、agile development groupのご協⼒ を得ました。

アジア女性インパクト基金 (AWIF)
 笹川平和財団のアジア女性インパクト基金(AWIF)は、東南アジア地域の女性の経済的エンパワーメントおよびジェンダー平等の促進を目指すために2017年に設立されました。運用総額の上限は100億円として、女性関連のファンドなど女性の地位向上に資する資産運用を行っています。この投資により得られた収益を東南アジア地域の女性起業家への投資や起業家支援機関等のプログラムに活用することで社会的インパクト投資の効果の最大化を目指しています。
詳細については、https://www.spf.org/awif/jp/ をご覧ください。

Frontier Incubators プログラム
 Frontier Incubators プログラムは、オーストラリア政府外務貿易省のイニシアティブによるアジア太平洋地域での社会起業家を通じた開発インパクト創出を目指す“Scaling Frontier Innovationイニシアチブ”のひとつです。アジア太平洋地域のインキュベーターとアクセラレーターに向けたキャパシティ