会長からのご挨拶

公益財団法人 笹川平和財団会長 田中 伸男

 笹川平和財団は、国際社会をフィールドに民間財団ならではの自由な発想と手法により、人間社会の新しいガバナンスのあり方を追求するために自ら積極的に活動し、政策提言、国際協力、国際交流を促進する公益財団法人です。

 現在、国際社会では、米国第一主義のトランプ政権と「一帯一路」を軸に大国化を狙う中国との多岐にわたる戦略的競争の長期化が予想され、関係国への影響が懸念されています。 米国の国際秩序への関与減衰は、同盟国の関係性へ大きな変化をもたらし、イランとサウジアラビアの関係を中心とする中東地域や朝鮮半島等で不安が拡大しています。欧州では、英国のBREXIT、フランスの「黄色いベスト運動」等により、イタリア、東欧諸国のナショナリズムが刺激され、反統合の動きが強まる懸念があります。混沌とし、不確実性の高い国際情勢はさらに続くと予想されるなか、既存の枠組みに捉われず、民間の立場から各国政府、国際機関、研究機関等との間をつなぐ官民対話(トラック1.5)の場を提供する当財団の役割と期待はさらに高まっています。

 一方で、海洋では、多様な危機が顕在化(温暖化、酸性化、生物多様性減少、環境汚染など)するなか、持続可能な開発目標(SDGs)のような国際的アジェンダ等で世界的行動が喚起されるとともに、自主的約束をベースしたOur Ocean、環境・社会・経済を統合的に捉えるブルーエコノミーといった新たな潮流が生まれつつあります。しかし、現状では効果的な政策が出されておらず、科学者と政策決定者との隔たりを埋める政策研究が十分機能していないことが一因として考えられます。海洋問題に特化したシンクタンクとして、当財団の海洋政策研究所が国際社会に影響を与える役割と期待も大いに高まっています。

 このような環境のなか笹川平和財団は、中長期的な視野を持ち、安全保障を中心とした日米関係のさらなる強化、アジアにおける日本のプレゼンス拡大、中東地域のイスラム諸国への理解と関係強化、海洋ガバナンスの確立、ジェンダー平等の社会実現を目指す女性のエンパワーメントの5つの重点目標を設定しています。

 今後も激変する世界情勢の変化をはっきりと認識し、それぞれの目標において、問題意識を共有する世界中の方々と協働し、当財団に求められる新たな事業を展開してまいります。

 皆様のご期待に沿うべく、積極的な公益事業を展開してまいります。何卒ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

2019年 4月

公益財団法人 笹川平和財団
会長 田中 伸男

メルマガ登録はこちら
関連ページ

笹川太平洋島嶼国基金

上記の笹川太平洋島嶼国基金のページでは、2017年度までの事業活動を紹介しています。

関連ページ

笹川汎アジア基金

上記の笹川汎アジア基金のページでは、2017年度までの事業活動を紹介しています。

関連ページ

笹川日中友好基金

上記の笹川日中友好基金のページでは、2017年度までの事業活動を紹介しています。

関連ページ

笹川中東イスラム基金

上記の笹川中東イスラム基金のページでは、2017年度までの事業活動を紹介しています。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • はてな

ページトップ