サケは北海道や東北太平洋岸の沿岸漁業を支える主要な水産資源であり、その漁獲量は孵化放流事業の発展とともに大きく増加しましたが、2000年代をピークに減少傾向が続いています。東北沿岸では東日本大震災による孵化場への被害も甚大で、戻ってくるサケの年齢構成が一時的に変化するなどの影響も見られました。サケの一生は河川から外洋、そして再び河川へと複雑で長く、さまざまな要因が絡むことが来遊数回復への対策を難しくしている原因でもあります。
そこで、今回の海洋フォーラムでは、環境DNAやバイオロギングなどの技術開発を含めて、大槌湾におけるサケ親魚・稚魚の生態解明に向けての大気海洋研究所の取り組みを中心に、サケ回遊におけるホルモン制御などの知見も含めてご講演頂きます。
なお、今回の海洋フォーラムに先立ち、同日10時より当研究所とJST-CRESTとの共催にてJST-CREST「海洋生物多様性」研究領域公開シンポジウム2019第2回「先端技術で探るサケの回遊行動と生態」を開催致しますのでぜひご参加下さい(詳細は
こちらをご参照下さい)。