
実施者・・・・ 笹川平和財団
Pacific Islands News Association, PINA(フィジー)
(自主)
事業年数・・・5年継続事業の4年目
決算額・・・・ 4,334,747円
| 太平洋島嶼国と日本は、民間投資や開発援助の増加に伴い、年々関係が深まっています。笹川太平洋島嶼国基金では、同地域における日本理解の促進を目的に、約10年間に60人以上の太平洋島嶼国のメディア関係者を日本に招へいしてきました。この事業の成果が評価され、さらに5年の継続が決定したのが本事業です。本年度は2003年5月に沖繩で開催された日本政府主催の「第3回島サミット」取材に太平洋島嶼国から10名のジャーナリスト招へいしました。人選に当たっては、日本政府がカバーできない米領、仏領等のジャーナリストも招へいしました(招へい者:北マリアナ諸島、Marianas Variety、Ms Haidee Eugenio/グアム、 Pacific Daily News、Mr Steve Limtiaco/ハワイ、Pacific Magazine、Mr Floyd Takeuchi/サモア、Televise Samoa、Ms Fuapepe Feasili Stanley/フランス領ポリネシア、Tahitipresse、Mr Thibault Marais等)。「島サミット」の取材といる時宜を得た取材活動によって、日本と太平洋島嶼国間の興味関心を喚起し相互理解を深めることに寄与しました。なお、事業実施カウンターパートである委託先Pacific Islands News Associationが組織統合により事務局機能が一時休止したため、長期招へいおよび派遣事業は中止しました。 |
実施者・・・・笹川平和財団(自主)
事業年数・・・5年継続事業の4年目
決算額・・・・ 5,661,019円
| 日本国内での太平洋島嶼国理解を促進するために沖繩八重山諸島での公開講座、およびインターネットを利用したバーチャルクラスを実施しました。本年度は6月28日(土)〜6月29日(日)、沖繩・八重山諸島の波照間島で「パイパティローマ伝説と南十字星の島のロマン」というテーマのもと、マーシャル諸島大使を始め4名の講師が講義を実施しました(ハワイ・ビショップ博物館篠遠喜彦博士「ヴァヌアツ縄文土器の謎」、篠遠和子「ペリー日本来航150周年中浜万次郎とジョセフ・彦」、カブアマーシャル共和国大使「我が島・マーシャル諸島、その文化伝統の紹介」、石垣博孝「八重山の中の波照間」)。また引き続き、やしの実大学バーチャルクラス(Web Site:www.yashinomi.to)では日本語による太平洋情報を発信しました。月間4万ページビューのアクセスがあります。他に観光研修パイロット事業としてパプアニューギニア大使館等との共催で9月27日?10月12日、パプアニューギニアから3名の観光業関係者を招へいし、八重山実行委員会が受け入れ先となり「島」の観光に関して学びました。これは平成14年11月に日本財団笹川陽平理事長がパプアニューギニアのソマレ首相を訪問した際に同首相より観光開発支援の要請を受け、応えたものです。太平洋島嶼国の多くの国では観光が外貨収入の主要な産業として期待されています。 |

実施者・・・・南太平洋大学
University of the South Pacific/フィジー(助成)
事業年数・・・3 年継続事業の3年目
決算額・・・・ 4,532,031円
| 太平洋島嶼国は、旧宗主国の法制度を引き継ぎ、伝統的慣習との共存の中で国づくりを行っています。法制度の整備と国民への教育は、新生国家の平和と安定のための重要課題です。本事業は、太平洋の島々の人々に遠隔教育を行ってきた南太平洋大学(USP)が、法学部コースを受講する遠隔地の学生に、質の高い教材や双方向の授業を提供することを目的とします。1998年の設置されたUSP法学部のウェブサイト(www.vanuatu.usp.ac.fj)を基盤に学部、修士課程の約20の講義科目を編集・新規開発しました。また、Web
Siteのシステム開発にも重点を置き、教授及びスタッフが少しのトレーニングで自由に内容の編集を行えるようにしました。さらにWeb上のディスカッショングループ、チャットグループ、ニュースブルテン、オンライン自己採点テスト、を設置し、学生のより積極的な参加を可能にしました。 オンライン教材の開発はオーストラリア、ニュージーランドの大学にある既存の法学コースを導入することを容易にし、大学の資源の有効活用を可能としました。また海外からのオンライン留学を推進すべく香港、ベトナム、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカの大学・関係機関と協議を実施し、太平洋島嶼国以外の地域に当該地域の法学を学ぶ機会を提供するという、波及効果も得られました。 この3年間に開発されたバヌアツ法学部のオンラインコースは遠隔教育を基盤とする南太平洋大学全体に対して「バヌアツ・モデル」として認められ、主導的な役割を担っています。例えば南太平洋大学フィジー本校の幼児教育学、太平洋言語学、心理学のコースが既にこのバヌアツ・モデルを模倣したオンラインコースを開発し、学生に提供しています。 財源と人材に乏しい南太平洋大学バヌアツ校にとって、同システムは持続性と信頼性のある授業の開発を可能にしました。10名前後の学生数をこの3年で100名以上に増やしたことはこのことを何よりも証明しています。 なお、独立行政法人 国際協力機構(JICA)がここ数年南太平洋大学フィジー本校をメディア中心に遠隔教育のキャパシティビルディングに力を入れていますが、ここでもバヌアツ・モデルは高く評価され、今後ビデオ・オーディオ教材の開発が進められる予定です。 |
実施者・・・・グアム大学
University of Guam/米国(助成)
事業年数・・・ 5 年継続事業の3年目
決算額・・・・7,995,049円
| 地域内協力の枠組みがなかった西太平洋島嶼国には、単発的な遠隔教育の試みはあっても、組織的な遠隔教育の制度はありませんでした。そこで、当財団が2000年度に実施した「西太平洋地域における遠隔教育の基盤整備」事業において、域内の関係者を集めた政策会議が開催され、西太平洋遠隔教育連盟の設立が合意されました。 2001年度から開始された本事業では5年の事業期間を3段階にわけて実施します。第1段階の初年度と2年目は、ニーズ調査と遠隔教育政策案策定、遠隔教育連盟の設立と具体的な事業計画案を策定しました。第2段階の3年目にあたる本年度は、遠隔教育・遠隔医療関係者のキャパシティビルディングと、衛星ネットワークの技術的選択に関する調査研究を実施しました。キャパシティビルディングではチュック、ポナペ、コスラエ、マジュロ、パラオでワークショップを開催し、遠隔教育・医療に関する教材開発、通信技術基礎、遠隔地施設補修に関する講習を実施しました。約100名が参加する衛星ネットワークの技術的選択肢の調査研究ではハワイとパラオの2カ所でワークショップを開催し、衛星・通信事業者と太平洋島嶼国の遠隔教育・医療関係者を集め協議すると共にミクロネシア連邦・ヤップ州・ウォレアイという離島で試験実験を実施し、「ミクロネシア地域衛星ネットワークシナリオ」という提言を作成しました。 |
実施者・・・・オーストラリア国立大学
Australian National University/オーストラリア(助成)
事業年数・・・3 年継続事業の3年目
決算額・・・・ 7,241,320円
| 近代化の流れの中で文化的・社会的変化が激しいパプアニューギニアとバヌアツでは、文化遺産が適切に管理されず、崩壊の危機にさらされています。また、文化遺産に関する研究は欧米の学者・専門家が主導して行ってきたため、現地の人材が少ないのが現状です。独立後の歴史教育が不十分であるとの指摘がある中、歴史研究そのものと同時に、教育現場へのその成果の普及が依然として課題となっています。 当財団では1995年からバヌアツでのパイロット訓練を支援してきましたが、2001年度より本格的にパプアニューギニアとバヌアツに対し、現地の文化遺産管理者の養成とコミュニティに対する啓蒙活動、さらにラジオ、新聞、インターネットなどマルチメディアを駆使した遠隔教育による文化歴史教育事業を開始できました。 パプアニューギニアではニューアイルランド島、マヌス島、ブーゲンビル島の離島で事業を実施し、バヌアツではマレクラ島およびその周辺で事業を展開しました。事業実施に当たって、まずは中央政府や地元コミュニティの理解を得て、正式な許可をもらうことから始めました。フィールドスタディには、地元の文化遺産保護管理を担当する関係者が3年間で延べ200人近く参加しました。事業の内容とメラネシアの先史に関して、ラジオの特別番組や新聞の特集で広く報道され、さらに地元の学校やコミュニティでも講演会が行われました。2年目の事業には上智大学、ブリティッシュコロンビア大学、ハワイ大学の3名の日本人と台湾から千葉大学に留学中の1名の若手研究者が参加し、学術的研究のみならず現地コミュニティの文化遺産保護管理への貢献についても学びました。 最終年度はパプアニューギニアのブーゲンビル島とバヌアツのバオ島で文化遺産保護条例に関するワークショップ、考古学遺跡発掘のフィールドトレーニングを実施。コミュニティへの啓蒙活動として小中高でワークショップを開催し、笹川太平洋島嶼国基金が作成したニュースレター、「Wave of Pacifika」ラピタ特集(千野境子執筆)と太平洋マップを配付し、教材としても評価されました。事業成果物としては小中高の教師やコミュニティ教育を目的としたコミックブックと「メラネシアの先史時代」という本が編纂され、英語、フランス語、ビスラマ語、ピジン語で出版されます。また、最終年度にはマシュー・スプリッグス教授とジム・スペクト博士による外部評価を実施し、その報告書はWeb Site(www.yashinomi.to)に掲載して成果の普及に努めています。 |
実施者・・・・ミクロネシアンセミナー
Micronesian Seminar/ミクロネシア連邦(助成)
事業年数・・・3 年継続事業の2年目
決算額・・・・ 3,385,800円
| ミクロネシアの国々では国造りのための人材育成が急務とされながら、さまざまな理由で教育を受けられない人々など、2万5000人もの人々が就労、留学のために米国へ渡っています。助成先のミクロネシアセミナーはミクロネシア地域の歴史、社会問題を中心に過去20年以上コミュニティ教育に寄与してきましたが、これらの蓄積をデータベース化しインターネットに掲載することで、さまざまな環境にあるミクロネシアに人々に教育の機会をより多く与えるため、本事業を実施することとなりました。 本年度は事業担当者が2週間日本を訪問し、写真を収集しました。国立民族学博物館の印東道子教授、山口洋兒氏の個人コレクション、さらに新聞5紙への反応もあって、貴重な写真が個人から提供されました。ミクロネシアに在住していた沖繩の団体から写真入りの本の寄贈も受け、最終的に約700点の南洋庁時代の写真を収集できました。「The Rise of Towns」、「The Era of Big Business」、「The Japanese Flag Unfurled」というテーマの3件の日本統治時代を含め合計6件のテーマのオンラインアルバムを編集しWeb Siteに公開しました。なお、本Web Siteの月間ページビューは約10万です。 |

実施者・・・・笹川平和財団(自主)
事業年数・・・2 年継続事業の2年目
決算額・・・・ 6,240,743円
| 情報通信格差の問題に関しその政策が国際協力の枠組みで活発に議論されていますが、アジア・アフリカ諸国に重点が置かれ、太平洋島嶼国がその議論に含まれる機会が少ないのが現状です。また太平洋島嶼国の情報通信政策は旧宗主国の政策担当者主導で、日本国内での関心も低く、また一番重要な島嶼国の人々が積極的に関与する機会も多くありません。本事業では日本国内に情報通信政策関係者を集めた研究会を設置し、太平洋島嶼国の情報通信に関する現状を把握すると共に上記の現状を改善するための提言を盛り込んだ報告書を作成しました。初年度は3回の研究会を実施すると共にミクロネシア、ニューカレドニアへ出張調査を実施し、また、ハワイ大学でのワークショップの開催や東京で開催された国連の事業「世界情報社会サミット・アジア太平洋地域会合」において太平洋島嶼国のサイドイベントを開催し、国際的な情報通信政策議論の場に太平洋島嶼国の問題を積極的に取り上げました。さらに日本の首相官邸が主導する「IT戦略会議」の具体的施策の一つである「アジア・ブロードバンド計画」に太平洋島嶼国の問題を盛り込むよう政策提言を行い、最終報告書にそのことが盛り込まれました。2年度は事務局の体制が調整できずワークショップ開催を中止し、年度の後半には事務局機能の一部を外部に委託し、2003年12月にジュネーブで開催された世界情報サミットに太平洋島嶼国から4名の参加を支援すると同時にサイドイベントとして「Pacific
Islandsワークショップ」を開催しました。同ワークショップには研究会のメンバーである佐賀氏が出席し本研究会の提言を発表しました。なお本会議の宣言文に「島嶼国に特異性を考慮した特別の支援をする必要がある」という文言が盛り込まれました。 成果物として初年度に作成した中間報告書の原稿を基に、提言を含む最終報告書を作成しました。報告書は、第1章太平洋島嶼国のITCの現状、第2章太平洋島嶼国に応用可能な日本の試み、 第3章ミクロネシアの現状と課題、第4章世界レベルでの活動状況、第5章研究会からの提言の5章で構成されており、「ミクロネシアの遠隔教育・遠隔医療開発へ向けての提言」「沖縄の保健人材確保の経験と国際協力の実用化に関する社会医学的研究」など具体的な行動計画を含む論文が含まれています。なお第5章の提言を実行に移すべく本事業は、UNESCO、WHO、ハワイ大学、オーストラリアのNGO Foundation for Development Cooperation等の関係機関と協力の上、フェーズ?としてさらに2年間延期する予定です。 |
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