98年度の事業内容








 太平洋島嶼国メディア関係者招へい


笹川平和財団
[委託] 有限会社 ジェッツ
10,003,515円

太平洋島嶼国と日本の関係は、経済・海外援助などの増加にともない年々深まってきています。しかしながら、島嶼国においては日本の情報が少なく、あっても欧米のメディアを通して伝えられるものが主流です。同事業は島嶼国のメディア関係者を日本へ招へいし、日本の多様な地域社会や文化の取材や人々との交流を通して直接得た情報を帰国後帰属するメディアに紹介することを目的としています。本事業は1991年から開始し、途中事業の見直しのため1回休止したので、今年で8年目であるが回数は7回目となります。事業見直し後の3回目より日本国内訪問先に沖縄の石垣島や宮古島を選び、同地に受け入れ実行委員会が自主的に組織され、太平洋島嶼国との継続的な関係作りが展開されるようになりました。現在まで約50名の太平洋島嶼国のジャーナリストが本事業に参加、受け入れ委員会のメンバーである沖縄のジャーナリストら約15名が太平洋島嶼国を訪れ、日本国内のメディアにも多数紹介しています。
(9年継続事業の8年目)




 やしの実大学


笹川平和財団
4,389,333円

笹川島嶼国基金では自主事業として1994年から3年間日本の離島奄美大島・佐渡島などで、太平洋の島々と日本の交流や協力関係のありかたについてざっくばらんに話しあおうと「島を語る会」という会議を8回ほど開催しました。国内のジャーナリスト、NGO、外務省、JICA、文化人類学者、島嶼国からの留学生や在日大使館職員などが集まり思っていることを自由に語り合うことができました。その中で、太平洋島嶼国を知る努力が国内で継続的に行われることが確認され、「やしの実大学」の実施が提案されました。同事業では、一つにインターネットで情報を国内に向けて発信するバーチャルクラスを設け、双方向の意見・情報の交流をも目指し、もう一つは、日本の八重山諸島などで、講師を招いて公開講座を開催します。1年目の97年度には、バーチャルクラスには月平均7000のアクセスがあり、八重山での公開講座には約100名の参加がありました。
(3年継続事業の2年目)








 太平洋島嶼国教育フォーラム


[助成] ニューサウスウェールズ大学 (University of New South Wales/オーストラリア)
12,629,615円


太平洋島嶼国で現在使われている社会科の教科書は、NZや豪で使っているものをそのまま使用していたり、地元で作成されたものでも、米、豪、NZの専門家が手掛けたものが多いのが現状です。自分たちの歴史や文化を自分たちの手で表わしたいというニーズが現場にはあります。「太平洋教育フォーラム」事業は同地域の地理、政治、環境、文化、歴史など全ての社会学、社会科学を含む内容の教科書を島の高校教師が自ら作成しようとするものです。
この3年間ですでに数々の出版物が作成され、西サモア、フィジー、クック諸島、ソロモン諸島、パプア・ニューギニア、トンガで社会科教師連盟が設立されました。他の教育・助成機関からの資金援助も増加傾向にあります。4年目に当たる今年度には各島嶼国の高校教師が共同執筆者となり太平洋島嶼国全体をカバーする教科書が南太平洋大学から出版される計画でする。また、各国の教師連盟を太平洋島嶼国社会科教師連盟という地域組織に拡大させる計画でです。
(5年継続事業の4年目)




 遺跡記録者・考古学助手養成プロジェクト


[助成] ビショップ博物館(ハワイ)
8,606,250円


太平洋島嶼国の文化遺産を保護し、民族文化が島の人々に再評価されるよう、実地の訓練を通して考古学の専門知識を教授し、地元の専門家、遺跡記録者を育成することを目的としています。更にそうした文化遺産を適切な管理の下で観光資源として活用し、島の経済活性化に寄与することをも期待されています。
初年度96年度は、フレンチポリネシアのフアヒネ島のみで研修を行いましたが、98年度は、97年に引き続き、メラネシア地域のバヌアツ、ミクロネシア地域のポナペと研修を3ヵ所 にわけて、研修生が参加しやすいかたちで実施します。なお、2年目の昨年には、継続的に遺跡管理運営を行うNGO, Opu Nuiがフアヒネに設立されました。本事業に参加した研修生は1年目には約30名、2年目には約50名と増加しています。
(3年継続事業の3年目)
このプロジェクトのチーフ・コーディネーターである篠遠喜彦博士の対談集「楽園考古学」「秘境マルケサス諸島」(平凡社)が出版されています。








 ミクロネシア看護医療改善のための遠隔教育


[助成] グアム大学
8,028,864円


ミクロネシア地域では限られた高等教育機関で看護医療教育が行われています。これら学校の卒業生は300以上ある各離島に戻り、医療のための基本的なインフラが整備されていない困難な環境の中で医療活動をしなければなりません。看護婦はほとんどの場合一人で人命救助から島民の健康管理を行っているのが実情で、最新の情報もサポートも得られない状況です。本事業は1970年から太平洋地域の教育福祉利用に無料でサービスを提供している米国の衛星(PEACESAT)を利用し、多元なミクロネシア地域の文化的、物理的ニーズにあった遠隔教育開発と制度の確立を目指すものです。1年目は全ミクロネシア地域から約40名の受講生が登録し、各国関係者の協力を得ながら、衛星による遠隔教育が実施されました。さらに各島のコーディネーターが一堂に集まり、共働で教科開発も行いました。
(3年継続事業の2年目)




 遠隔教育推進のための情報通信技術・応用訓練


[助成] ハワイ大学
7,015,982円


広大な太平洋に散在する島々への遠隔教育システム構築は同地域の人材育成に関わる重要課題です。他方アジア太平洋地域の情報通信分野の政策、技術が目覚ましく変化する中、現場の教育者、通信事業者、政府関係者はその動向や実態に関する情報や訓練を充分得られないままでいます。本事業はハワイ大学PEACESAT本部が中心となって日本・豪州を含む専門家からなる委員会を設け事業内容を協議し、同委員会主催のワークショップを衛星を利用して年5、6回開催するものです。それに併せハンドブック、ニュースレターの発行をPEACESAT本部が事務局となって作成し太平洋島嶼国の教育者、通信事業者、政府関係者へ配布する予定です。
(3年継続事業の1年目)



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