インドシナ人物交流
- 63,761,310円 [自主]
- 笹川平和財団
- 1993年度〜1998年度 (8 年継続事業)
1986年のドイモイ(刷新)政策実施以来、計画経済から市場経済へ急速な移行を進めるベトナムでは、メディア、ジャーナリズムの分野においても、さらなる開放と自由化の気運が芽生え始めています。基金ではこのような状況を受けて、98年10月、ベトナム政府情報文化省プレス局長および国際局長、ならびに新聞、テレビ等のジャーナリスト、計6人を日本に招へいしました。
一行は、外務省記者クラブ、産経新聞、日本新聞協会、ソニー、毎日新聞、京都放送等を訪れ、日本のジャーナリズムおよびメディアの状況を視察し、意見交換、わが国の言論法制に関するヒアリングを行ったほか、わが国独特の記者クラブ制度の見学も行いました。
ベトナムにおける日本語教育支援
- 33,158,228円 [助成]
- 千駄ケ谷日本語教育研究所(株)ベスト・コミュニケーションズ(日本)
- 1992年度〜1994年度 (3年継続事業)
ベトナムでは、市場経済導入に伴い、アジア社会の仲間入りを果たすべく近隣諸国、なかんずく日本に対する関心が高まっています。近年、日本語を学習する人口が急増しているのも頷ける話ですが、その為にベトナム人日本語教師の不足が顕著になっています。このような状況に鑑みてベトナムでの日本語教師養成プログラムを3年に渡って展開し、日本語教育の普及と日越間の友好に寄与しようというのが、この事業の目的です。
ベトナム文部訓練省の協力を得て、千駄ケ谷日本語教育研究所がハノイに日本語教育センターを開設し、下記の事業を3年間に渡って実施しました。
- 日本語教師養成講座
第一期26名、第二期21名、第三期23名の計70名の日本語教師が誕生しました。
- 一般日本語コース
教師養成講座修了者を教師として採用し、初級および中級の2クラスを開講しました。
通算100人が受講しました。
- 教材開発
「わかる日本語」の教科書、指導書、練習書、カセットテープそれぞれ1ー5万を出版しました。ベトナムで入手できる唯一の教材として使用されています。
- 日本語スピーチコンテスト
2回に渡ってハノイで開催し、それぞれ最優秀賞の4名を決定。
最優秀賞者は、副賞として別途、当基金の「要人招聘(人物交流)」事業の枠内で日本への研修旅行に招待されました。
これらの活動を通して、ベトナムにおける初期の日本語ブームを作り上げることに成功したのが、大きな成果といえましょう。
インドシナ市場経済トレーニング
- 139,996,384円 [助成]
- タマサート大学人的資源研究所
(Human Resources Institute,Thammasat University/タイ)
- 1992年度〜1994年度 (3年継続事業)
インドシナ諸国の経済改革を促進する為には、各国の市場経済導入に携わっている中堅政策立案担当者に市場経済をよく理解してもらうことが不可欠であるとして、当基金では、3年間に渡ってベトナム、ラオス、カンボジア、ならびにミャンマーの政策立案者を対象に、マクロ・ミクロ経済、農業経済、人的資源開発の3分野にわたる実務的な研修を行ってきました。また、バンコクにある日系およびタイ系企業訪問、タイ政府関連機関の訪問などを行い、参加者の認識改善を図ると共に、さまざまな市場経済の実情を勉強する目的でマレーシア、シンガポールへの視察旅行もスケジュールの中に組み入れました。 3年間を通じて計99名が本事業に参加し、市場経済の理論を学び、現状を視察したことになります。しかも、本事業は95年度からタイ政府の実施する「タイエイド」の事業として継続されており、この事業を通じてタイ、インドシナ各国に人的なネットワークが構築できたこととも併せて、当初の目的は成功裡に達成されたといえます。 また、教材のベトナム語翻訳出版物「市場経済:理論と現実」は、トレーニー用の教科書として重要な役割を持つと同時に、ベトナム国内に広く配付されて同国の市場経済理論の伝播に一役買うなど、副次的な成果も数多く生まれています。
インドシナ経済開発円卓会議
- 40,990,000円 [自主]
- 笹川平和財団
- 1992年度 (単年度事業)
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本事業は、1991年にベトナム、ラオスおよびカンボジアの経済改革の現状を報告、討議する目的で開催されたワークショップのフォローアップ会議として実施したもので、会議では3国の移行期経済の膠着した現状をどのように打破していくかに焦点を絞って議論がなされました。各国の開発状況に則した市場経済の導入が急務であるという大前提に立って3国の抱える問題について専門家による活発な討論が展開されました。この会議によってベトナム、ラオスおよびカンボジアの市場経済導入を促進する為の必要条件が提示され、それらは後に基金のガイドラインに反映されることになりました。 会議は1992年11月9日および10日の両日に渡って開催され、ベトナム国家計画委員会副委員長以下4名、ラオス対外経済協力省次官以下3名、カンボジア計画省次官以下3名、その他の海外からの参加者18名、日本各界からの参加者約50名の合計80名の参加を得ました。 報告書は1993年2月に出版されました。
インドシナ農村開発奨学金給付
- 25,080,896円 [助成]
- コンケン大学開発調査研究所
(Research and Development Institute,
Khon Kaen University/タイ)
- 1991年度〜1995年度 (5年継続事業)
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本事業は、アジアにおけるNGOの重要な活動分野としての農村開発とそのマネージメントの専門家を育成することを目的としています。当初は、インドシナ各国のみならず、インドネシア、中国等の国々も対象としていましたが、93年度からは農村開発の必要性がより高いベトナム、ラオス、ならびにカンボジアの3国に対象を絞り、コンケン大学開発調査研究所が行う大学院修士レベルの農村開発プログラムに参加する学生に対して奨学金を給付しました。 5年に渡る事業では、総勢43名の奨学生が修士号を取得して自国に戻り、各自の職場においてその知識を実践に移し、国の発展に貢献しています。 この修士課程コースは、基金からの奨学金の給付を前提として開始されたもので、当初、本事業と修士課程コースは一体をなすものでしたが、その後、このコースには他の奨学金や自費で参加する学生も増えたことにより、将来のコース継続にとって明るい兆しを示しています。 本事業の終了に伴って、5年間の活動を総括すると共に、同窓生のネットワーク強化を目的として、1996年度には、別途、「インドシナ農村開発セミナー」事業の枠で国際セミナーを開催しました。
ラオス農村開発専門家訓練
- 34,887,914円 [助成]
- 農村財団(The Village Foundation/タイ)
- 1993年度〜1995年度 (3年継続事業)
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市場経済の移行期にあるラオスは、その人口の9割が農業に依存しており、農業開発は急務と成っています。この事業は、農村開発に携わっているラオス政府の専門家、およびラオス国内のNGO活動家を対象として、農民の保健衛生教育を含めた農村開発訓練を行い、タイおよび日本の経験を活かしてラオスの農村開発に寄与するべく実施されました。 3年間に渡る事業では、事前調査のためのタイ人専門家のラオス派遣、訓練プログラムの開発と教材の作成、6回に分けて実施されたラオス人専門家・活動家の訓練、ヴィエンチャンでの訓練参加者同窓会セミナー等の活動を行いました。訓練は、バンコクにおいて理論面の講義を受けた後、コンケン(タイ東北部に位置してラオスに近く、言語、文化を共有しているメリットがある)に場所を移して実地訓練を行うなど、ラオスの実情に則した訓練の実施に努めました。 本事業に参加したラオス人専門家・活動家は72名にのぼり、彼らは訓練で得た知識をラオス国内での各人の仕事に反映させています。また、94年12月、および96年1月に開催された同窓会セミナーにおいては、将来、同窓会のメンバーを中心にラオス国内で農村開発プロジェクトを実施する案が検討され、本事業のさらなる発展に期待が集まっています。また、ラオス人専門家とタイの官僚機構との間にネットワークができたことも見逃せない成果です。
ベトナム経済予測センター設立準備
- 4,673,062円 [自主・委託]
- 笹川平和財団、R日本総合研究所
- 1994年度 (単年度事業)
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ドイモイを合言葉に1986年以降、市場経済への以降を目指してきたベトナムは、マクロ経済安定化という初期段階を成功のうちに終えつつあります。しかし今後は、短期的マクロ経済、中期的な経済発展政策や産業政策の立案の為に、正確なデータと計量経済的な分析に基づく運営が必要になります。そこで本事業は、ベトナム政府国家計画委員会(現在は投資計画省)の要請により、将来ベトナム市場経済で機能する計量経済モデルの作成、運営の方法を模索し、ベトナム政府への提言、同分野での人材育成の可能性を探ることを目的としました。 日本とベトナム双方で研究グループを設立し、日本側グループをベトナムに派遣して、ベトナム側研究者のトレーニングを目的にセミナーを開催。また、グループ相互の情報収集、国営・海外合弁事業の視察なども含めたモデル構築のための調査を実施しました。以上の経過を踏まえて、日本側グループが英文報告書を作成してベトナム政府に提案しました。
ベトナム金融財政政策改革支援プログラム
- 49,171,592円 [自主]
- 笹川平和財団
- 1994年度〜1996年度 (3年継続事業)
ベトナムの金融・財政改革を日・越両国の専門家・政策担当者による共同研究会や現地調査、報告書作成などによって支援して行こうという事業です。前年度の事業ではインフレコントロール、銀行制度改革、資本市場創設などのテーマで研究が行われ、政策提言が行われました。 本年度はインフレチームが「賃金上昇とインフレ」、銀行チームが「為替政策と中央銀行の役割」、資本市場チームが「株式市場」という、それぞれより専門的な問題に研究テーマが絞られました。前年度の「箱根シンポジウム」のリポートが英語版およびベトナム語版で計1,700部作成され、国内外の研究者、政策担当者、国際機関などに配付されました。 日本側は大学教授、現役の銀行・証券マン、ベトナム側は政府物価委員会、大蔵省、中央銀行の政策担当者を中心として研究グループが組織されました。5月には日越双方の研究グループが東京に集まって討議を行い、7月には日本側の研究グループがハノイおよびホーチミンを訪問して現地調査を実施するとともに、ベトナム政府要人との会談を行いました。10月には再度、東京で会議が開かれ、この会議にはベトナム側から物価委員会委員長、無任所大臣、物価委員会次官などの出席が実現しました。
ベトナムの工業化:国営企業改革を中心に
- 23,433,766円 [助成]
- シンガポール・東南アジア研究所
(Institute of Southeast Asian Studies/シンガポール)
- 1995年度〜1996年度 (2年継続事業)
ベトナム政府の国営企業改革委員会を対象に、ベトナムと東南アジアの研究者や政策担当者が、日本と東南アジアの経験を参考に、ベトナムの工業化に欠かすことにできない「国営企業の改革」を推進するための基本方針をベトナム政府に提出するのが本事業の目的です。 本年度の経過としては、1995年5月に第1回調整会議がハノイで開催され、ベトナム国営企業の分析が5月から8月にかけて行われ、6月から8月にかけて日本と東南アジア諸国における国営企業の民営化に関するリポートが作成されました。9月4日、5日の両日、ベトナムの政策担当者10名、および日本、東南アジア諸国の学者、研究者をシンガポールに招いて国際ワークショップが開催され、上記の結果に基づいた討議が行われました。会議出席のベトナム側関係者はシンガポールの企業を訪問し、「国有、民営」の企業運営の実体を見学しました。1996年2月6日から8日にかけてハノイで調整会議が開催され、ベトナム政府に提出する政策提言の最終報告書が取りまとめられました。この結果は1996年度にベトナム語に翻訳され印刷製本される予定となっております。それに加えて1996年12月にハノイにて成果報告会を開催する予定です。
インドシナのアセアン加盟支援
- 53,012,782円 [自主・委託]
- 笹川平和財団、情報資源センター
(Information and Resource Center/シンガポール)
- 1995年度〜1997年度 (3年継続事業)
ベトナムは急速な経済改革をとげながら1995年7月にASEANに加盟しました。本事業は同国のASEANとの協調作業を円滑なものとし、その先のステップであるAPECへの参加の地ならしをしようというものです。 1995度は4月にハノイでベトナム外務省を交えた関係者による調整会議を開催、1996年1〜2月にハノイとホーチミンの両市でAFTA(アセアン自由貿易地域)に関する2日間のトレーニング・セミナーを実施しました。ホーチミンでのセミナーにはカンボジアとラオスからの代表も招いて、次年度事業に予定されている両国の事業参加に向けての参考としてもらいました。 1996年度(今年度)は、1997年7月のアセアン加盟を目指している、カンボジアおよびラオスも対象国として加えました。6月から9月にかけて、ビエンチャン、プノンペン、ハノイおよびダナンの各地でワークショップ/セミナーを開催。11月にはラオスの政府関係者を対象に、アセアン各国の視察を実施する予定です。
ベトナムにおける市場経済教育番組放映
- 4,775249円 [助成]
- ベトナム青年組合(ベトナム)
- 1996年度 (単年度事業)
近年、市場経済へと急速に移行を遂げているベトナムに対し、広く国民の意識のレベルでの変革/移行を支援するために、日本が持つ知識と経験をテレビ番組「市場経済のしくみ」を通して伝えて行くことを目的とします。この番組は、かつて中欧で放映され、好評を博したもので、市場経済のもとでの価格の仕組み、銀行の仕事、競争とは何かといったことがわかりやすい言葉で、しかもストーリー仕立てで解説されています。8月からの放送に合わせて番組用のテキスト4万部も配布され、さらに放送の前後には視聴者の番組理解度調査も実施する予定です。
インドシナ農村開発セミナー
- 5,671,565円 [助成]
- コンケン大学開発調査研究所
(Research and Development Institute,
Khon Kaen University/タイ)
- 1996年度 (単年度事業)
1996年度まで5年間にわたり助成を継続してきた「インドシナ農村開発奨学金給付」事業を評価、総括する事業。メコン川流域国(ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ)の農村開発の現状を分析し、上記プロジェクトの評価を行なうとともに、メコン川流域国間のネットワーク作りをも目指す。
ベトナム高等教育における経済カリキュラム改編支援
- 31,737,774円 [自主]
- 笹川平和財団
- 1997年度〜1998年度 (2年継続事業)
社会主義国ベトナムでは、ドイモイ政策により市場経済への急速な移行が進み、それとともにさまざまな面の改革が進められています。高等教育においても経済関連のカリキュラムを見直す気運が1990年代に入ってつとに高まってきました。そこで笹川南東アジア協力基金は、96年度「人物交流」事業で、ハノイ国民経済大学、ホーチミン・マーケティング大学等、ベトナムの5つの大学から、学長、副学長、学部長を日本に招へいしました。5大学の代表団は、わが国の大学における経済・経営教育をつぶさに視察して帰国しましたが、その後、基金を通じてカリキュラム改編に関わる日本の協力を要請してきました。
本事業はこれを受けて97年4月にスタートしました。日本からは中央大学、一橋大学、城西国際大学、慶應義塾大学、流通科学大学、岡山大学、ベトナムからはハノイ国民経済大学、ハノイ商業大学、ハノイ財政会計大学、ホーチミン経済大学、ホーチミン・マーケティング大学が参加し、共同研究チームが組織されました。この研究チームは、市場経済特有の(1)金融・会計学、(2)経営学、(3)マーケティングの3科目のカリキュラムを研究テーマとし、日本およびベトナムにおける日越共同研究会の開催を通じて理解を深めてきました。
研究会は2年間で計5回開催され、科目の内容や教育方法、教科書、副読本、シラバス、教員の再教育、ゼミナール、インターン制度、学生の就職等、さまざまな内容が話し合われました。2年度目の98年度には、ベトナムの国内企業が高等教育に何を期待しているかをテーマに、約400社を対象にした調査を実施しました。この調査により、ベトナム企業が求める人材と大学教育との関係が明らかになり、調査結果をまとめた報告書は今後の大学カリキュラムの改編を考える際に示唆に富むものとなりました。
またベトナム側研究チームは、委員会開催のための来日を利用して慶應義塾大学、関西学院大学、神戸大学等を訪問し、大学間の協力関係構築のためにも力を尽くしました。その結果、ハノイ商業大学と関西学院大学との間で正式な大学間学生交換プログラムが開始され、すでに数人の留学生が生まれていることも本事業の隠れた成果といえるでしょう。さらにベトナム側には、本事業を通して大学の枠を超えた研究ネットワークが生まれています。その点でも、将来につながる功績を残せたのではないかと自負しています。
カンボジアにおける市場経済教育番組放映
- 6,923,544円 [助成]
- National Television of Cambodia(カンボジア)
- 1997年度〜1998年度 (2年継続事業)
笹川南東アジア協力基金が1996年度にベトナムで放映したテレビ番組「市場経済のしくみ」を、97年度はカンボジアで放映しました。30分6編からなる、テキスト付きのテレビ番組で、かつて笹川中欧基金が制作したものです。
初年度にあたる97年度に、番組とテキストの翻訳および編集、番組放映前の視聴者理解度調査、番組の本放送まで実施しました。テキストは2年間合計で2万部印刷し、プノンペン市、シアヌークビル市、コンポンチャム州、バタンバン州等、7つの地域を選び、学生やビジネスマン、公務員に配布しました。
また、番組の放送効果を測定するため、プノンペン市で最初に設立された私立大学、リージェント・カレッジの協力を得て、7地点、約400人のサンプルを選び、放送前にテスト形式の市場経済に関する基礎的な理解度調査を行いました。本調査の実施により、カンボジアの教育関係者に、フィールド調査の機会が与えられ、調査のノウハウ、報告書の作成方法に関する知識と経験が蓄積されたことも、事業の成果の1つといっていいでしょう。 プノンペン市内での本放送は、98年2月16日から3月27日まで、毎週、月曜(夜)と金曜(昼)の2回行いました。番組終了後、98年度事業として視聴者理解度調査を再度行い、放映前調査で回答のあったサンプルのうち、340人の回答を得ました。その結果、どの世代についても、放送後に1.5〜2倍の得点増が確認されました。これから判断すれば、カンボジアにおいて、広く国民の間での市場経済に関する基本的な理解を促進するという、当事業の最重要目的は達成されたといえるでしょう。
また、カンボジア国営テレビが作成し、カンボジア政府情報省および教育省に提出した事業報告書(上記調査結果を含む)では、本事業で使用された「市場経済のしくみ」と同じようなテキスト付き教育番組ソフトの作成、またそのための人材育成の重要性が今後の課題として指摘されています。カンボジアのメディアおよび教育関係者の間で教育ソフト制作への関心が高まりつつあり、さらに政府レベルでも大衆教育への関心が高まっていますが、これも本事業の成果と言えるでしょう。
インドシナ国際協力研修:開発コミュニケーション・リンケージ
- 4,557,691円 [部分助成]
- 東海アジア太平洋地域開発研究所
(Toukai Institutte of Social Development forAsia Pacific Region)
- 1997年度〜1998年度 (2年継続事業)
本事業は、日本、アメリカ、カンボジア、ラオス、ベトナム、タイの大学が共同で、学生たちの相互理解を図るとともに、東南アジアの農村コミュニティへの理解を喚起することによって、広い視野を備えた人材を育成するために行われてきました。 このプログラムでは、まず東南アジアに関する知識を深めるため、日米の学生を対象とした第一オリエンテーションを名古屋地域のNGOの協力を得て行い、その後、チェンマイで、カンボジア、ラオス、ベトナム、タイの参加学生、教授陣と合流して、第二オリエンテーションを行うという日程が組まれました。
チェンマイ大学における講義とフィールド観察で、東南アジアの農村コミュニティに関する知識を得た後、学生たちは国籍の混合するグループに分かれ、3週間ほどの日程で農村コミュニティ活動に参加し、フィールド調査を行いました。このフィールド調査は生活文化、保健衛生、農業、教育、環境問題、ミクロ経済と生活改善という点に関して行われました。調査結果は、その後の評価活動の際に、個人レポートならびにグループ・レポートという形で発表され、各レポートの内容について意見交換を行って事業全体の総括としました。
97年度は、7月にカンボジアで政変があったため、実施時期を4か月ほど遅らせ、97年12月から98年1月にかけて、チェンマイを中心とするタイ北部地域でフィールド調査を行いました。
本年度は、7月末にチェンマイでオリエンテーションを行った後、メコン川をさかのぼってラオスのルアンプラバンに入り、周辺の7村落で3週間にわたるフィールド活動を行いました。多国籍のグループ編成による農村コミュニティ活動を通して、学生たちは相互の理解とともに、東南アジア、中でも農村の生活について体験に根付いた理解を深めました。 日米の学生はもとより、これまで自分たちの生活圏から出たことのなかったカンボジア、ラオス、ベトナム、タイの学生が、自国の発展状況と問題点、さらには近隣諸国の現状に対して正しい認識をもつ機会を得たという点で、当事業は成果をあげました。また、日本ではNGOがさまざまな角度から当事業を支え、これがNGO活動の活性化につながりました。
日タイ共同ミャンマー企業改革支援
- 27,076,982円 [自主]
- 笹川平和財団
- 1997年度〜1998年度 (2年継続事業)
ミャンマー政府は1988年から市場経済への移行を進めていますが、これによりミャンマーの企業は十分な経営技術をもたないまま、変革にさらされることになりました。同国の産業発展と企業競争力強化のためには、製造業の裾野領域の拡大、産業全体の人的経営資源の質的向上等が必要となりますが、同国ではそもそも国内企業の実態が把握されておらず、政策立案をする際の政府の基本的な方向づけもなされていません。
本事業はそのような状況の中、経営、財政、さらに人的資源等という観点からミャンマー国内企業(民間および国有)の実態を把握するとともに、周辺諸国との比較という視点から同国の企業経営の水準を分析し、問題点の発見と改善のための提言を行いました。 初年度にあたる1997年度は、大阪産業大学の桐生稔教授をリーダーとして、チュラロンコン大学(タイ)のキティ・リムスクール教授、ヤンゴン経済大学(ミャンマー)のヌ・ヌ・イン教授等計9人からなる国際研究チームを組織し、現地調査、問題点の分析、シンポジウム(ヤンゴン、マンダレー、東京)、中間報告書の作成を行いました。
また98年度は、引き続き企業調査、具体的な改善提言に向けた研究、シンポジウム(バンコク、ヤンゴン、大阪)を行いました。大阪でのシンポジウムの際には、ミャンマーから国家計画経済開発省ゾー・トゥン副大臣を招いて最終報告会を開催しました。
2年間、計200社(有効回答はそのうち132社)を対象とした調査の結果わかったことは、(1)いくつかの業種を除いて、ミャンマー企業の多くが国内市場向きの体制になっていること、(2)その結果、輸出志向型産業が育っていないこと、(3)下請け制度等も含めて企業間の連携がとれていないこと、(4)電力供給や道路等の産業基盤整備に対して企業経営者が強い不満をもっていること、(5)そのような企業経営者には政府との太いパイプをもつ元官僚がかなりいること等です。
これに対して日本およびタイの研究チームは、日本ならびにタイ、ベトナム等周辺諸国の経験をもとに、農業を基礎とした輸入代替産業の振興、輸出志向型産業の育成、アセアンからの技術支援、国内・国際企業間連携システムの構築等を提言し、ミャンマー政府閣僚も前向きに検討することを明言しました。
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