長江上流から取水し、黄河に引水する。南水北調西線プロジェクトは西北地区と華北一部の地区の渇水問題を解決する戦略的水利工事である。
1952年、黄河水利委員会が調査隊を派遣して以来、黄河水利委員会は関係部門と協力して大量の探査、観測、企画、調査、研究の作業を行ってきた。1987年中国国家計画委員会は西線の超前期調査報告を認定し、そして10年間以内に西線の可能性と合理性を検討し、検証するように指示した。黄河水利委員会は高山寒冷、酸欠の作業条件下で取水区と近隣地区で大量の基礎調査を行い、「南水北調西線初期工事のF/S」「雅竜江取水工事の企画研究報告」を国家計画委員会と水利部に提出し、審査と検収を通った。通天河、大渡河などから取水する工事の企画研究もほぼ完成した。1996年に「南水北調西線工事の企画・研究に関する総合報告書」を提出した。
1950〜1960年代にかつて通天河、雅竜江、大渡河、瀾蒼江、怒江の5本の河川から取水する案があった。工事の規模は非常に巨大なものであり、長期構想にしている。通天河、雅竜江、大渡河からの取水案を研究した結果、この三河川からの年間最大取水量は約200億立米である。具体的に長江上流の通天河から100億立米、長江支流の雅竜江から約50億立米、大渡河から約50億立米である。供水範囲は青海回族自治区、甘粛省、寧夏回族自治区、陝西省、内蒙古自治区、山西省である。
黄河と長江はバヤンカラ山脈に隔てられており、黄河の河床は長江の河床より80〜450m高く、引水工事は高いダムまたはポンプによる水を引き上げるかをしなければならない。そしてバヤンカラ山脈を通過する長トンネルを開削しなければならない。引水方式は、自然流下法とポンプによる引上げ法の二つの方法を考えている。どの方式を採用しても200m以上のダムを建設し、100キロ以上のトンネルを開削しなければならない。
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引水線路は次の幾つかを検討されていた。
雅竜江長須付近で水利施設を建設し、自然流下法によって黄河支流の恰恰弄に引水する。ダム高175mで、全線はすべてトンネルであり、トンネル全長は131キロである。
この案は、雅竜江取水と共同実施する案である。すなわち雅竜江取水の前期開発条件下の2期工事である。通天河の同加付近でダムを作って自然流下法によって雅竜江に引水してまた雅竜江から取水して黄河支流の恰恰弄に引水する。ダム高が302m、全線で289キロのトンネルを開削する。そのうち同加から雅竜江まで150キロで、雅竜江から黄河まで131キロである。
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大渡河上流の足木足河斜爾 付近でダムを建設し、水を引き上げて黄河支流の賈 曲に引水する。ダム高が296mで、引水線路全長30km、そのうちトンネルが28.5キロ、ポンプ揚程が458mであり、年間電気使用量が71億KW/hである。
西線の現場は、青海回族自治区とチベット自治区の海抜3000〜5000mの高原地帯にあり、酸欠、寒冷地帯に属している。高さが200m前後のダムと被り数100m以上、長さ100キロ以上のトンネルを開削しなければならない。これらの地帯は中国においても地質構造の複雑な地区の一つであり、地震震度の6〜7度、局部に8〜9度の地震体がある。工事技術は非常に複雑で困難になる。
西線は3本の河川から約200億立米の水を取水し、青海回族自治区、甘粛省、寧夏回族自治区、内蒙古自治区、陝西省、山西省の6省区に供水する。それによって3000万畝の灌漑面積を提供し、そして都市生活用水、工業用水90億立米を提供することができる。西北内陸地区の経済発展と西北黄土高原の生態環境を改善することができる。