1. ホーム
  2. 事業紹介
  3. 事業一覧
  4. アジア型エイジング対応支援

一般事業 グローバリゼーションの功罪への挑戦~人口移動に関わる問題

2010年
事業

アジア型エイジング対応支援

事業実施者 アジアン・エイジング・ビジネスセンター 年数 3/3
形態 自主助成委託その他 事業費 10,000,000円
事業内容
日本は世界一高齢化の進んだ国であり、今後高齢化が急速に深刻化すると予想されているアジア諸国において、介護保険制度をはじめとする日本の制度や取り組みが関心を集めている。

本事業は、高齢化への取り組みに関する日本の経験知のアジアでの適用可能性を探るため、日本国内の事例を収集し、その汎用性を検討することにより、アジア諸国との情報共有を促進するものである。前年度までに、「高齢化対応事例集」を日本語・韓国語・中国語で作成し、韓国・中国の専門家からなるワーキンググループで事例の汎用性について検討した。また現地調査を実施し、韓国・中国の高齢化と対策の現状を把握し、ワーキンググループでの検討結果の適用可能性を協議した。
実施計画
3年継続事業の最終年度として、高齢化に関する日本の経験知をアジアで共有化するために、事業モデルの構築、国際シンポジウムの開催などを通じて事業の周知を行う。また、モデルの効果的な普及と東アジアにおける介護人材共通資格設定に向けた日中韓介護教育研修を行う。
  • 事業モデルの構築による検討
     (1)韓国ワーキンググループの開催(7月:於福岡市)。参加予定者:小川全夫/山口県立大学、金貞任/東京福祉大学、朴峰寛/福岡医療福祉大学、鮮于悳/韓国保健社会研究院、李誠國/慶北大学。
     (2) 中国ワーキンググループの開催(2010年7、8月:於上海市)。参加予定者:小川全夫/山口県立大学、馬利中/上海大学、陳曉嫻/東渡文化伝搬、包敏/広島国際大学、田和美和子/JICA社会保障チーム長。
  • 国際シンポジウムおよびワークショップ開催
     (1) 10月、福岡市と東京で国際シンポジウムを開催する。
     (2) 韓国(11月予定、於釜山市)および中国(12月予定、於上海市)でワークショップを開催する。
  • 日中韓介護教育者研修の実施
     (1) 韓国、中国へ介護の専門家を2名ずつ派遣し現地で研修を行う(2011年1月)。
     (2) 韓国、中国からの研修者を2名ずつ福岡に招へいし研修を行う(2011年2月)。
実施内容・事業成果
本事業は、日本の高齢化に対する取り組み・経験知のアジアへの適用可能性を探るため、日本国内での事例収集、汎用性の検討、アジア諸国との情報共有などの活動を支援することを目的として、2008年に開始しました。初年度は、日本国内の高齢化対応の事例集を作成するとともに、日本の経験知の汎用性検討を円滑に進めるため、準備会議を開催し、「高齢化対応事例集」を日本語・韓国語・中国語で作成しました。2年目にあたる昨年度は、韓国・中国の専門家からなるワーキンググループで事例の汎用性を検討したほか、現地調査を通じて韓国・中国の高齢化対策の現状を把握し、各グループ内で検討結果の適用可能性を協議しました。

最終年度にあたる本年度は、ワーキンググループ内での検討を深めました。その結果を、2010年10月に開催した国際会議で議論し、福岡を東アジアのエイジング発信拠点とする旨を盛り込んだ「福岡ACAP2010宣言」を発表しました。またワーキンググループ内で、「健康」、「社会参加」、「安全」の3つの側面での対応を重視した高齢化モデルを日中韓で具体化させていくことが合意されました。日中韓介護教育者研修については、すでに研修の前提となる介護資格のアジア標準化が必要であることが確認されたため、現在は各国の介護テキストの比較作業が進められています。

本事業の成果の一つと位置づけられる福岡市と釜山市による健康分野での協力モデル事業は、今後3年間実施されることになっており、2011年5月には上海市とのエイジング対応に関する連携が協議されることになっています。

ページトップ