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一般事業


激変を続ける国際情勢を受けて

 冷戦構造崩壊後の国際情勢は、激変しています。マルクス主義の消滅は、「二大イデオロギーのいずれかを選べば基本的な選択は終わる」という作業仮説を無力化させ、多元的な価値観の併存と、それらを包摂する新たなパラダイムの必要性を表面化させることになりました。また、情報化社会のめざましい進展によって、「国際」問題と、従来の国家主権を前提とする「国内」問題の境界線が不明確になってきました。
 さらに、このような世界情勢の変化によって、民間非営利組織の機能がますます顕在化してきました。それにともなって、選挙によって選ばれたわけでもない民間非営利組織が「公益」に影響を及ぼすことの正当性、民間非営利活動とその成果に対する答責性(アカウンタビリティ)も、一層厳しく問われることになるでしょう。

先駆的な事業実施のために
SPFは、激変する世界情勢に柔軟に対応し、先駆的な事業を実施するために、また、事業内容と手法について、定期的に効果と効率を検証するために、ほぼ5年ごとに関心領域を見直し、その結果を「中期事業ガイドライン」として公表してきました。これは、SPFがその使命をどこに見いだしているかという態度の表明であると同時に、SPFに助成の希望を寄せられる方々への指針の役割を果たすものです。
 現在は、「第3期中期事業ガイドライン(2000〜2007)」の以下の3つの領域に合致する事業を支援しています。




2007年事業一覧



I.多元的価値観の共存に向けて

 地球上には、190あまりの国家、数百を超える民族、さらにさまざまな宗教的背景をもったいくつかの文化・文明圏が形成されています。そのそれぞれが「他と異なって存在する」ことを相互に認めあうことが、人類の平和と繁栄の基盤であるとSPFは考えます。 その第一歩が、「いかに」異なっているか、という相互理解にあることは明白です。そしてその次に、「ここまでは同意できる」、「これだけはやめておこう」というグローバル・ミニマムのようなものを発見する努力が必要になるでしょう。「これだけは譲れない」とお互いに言っていては、相手を理解することはできません。
情報化社会にありながら、このような努力の積み重ねは、いまだに十分ではありません。  そこで、「多元的価値観の共存」に向けて、SPFは以下の3つの分野に焦点をあてた活動を行います。

1.  文明の諸問題に対する総合的理解の試み
(1)異文化・異文明相互間の対話の試み
(2)経済発展パラダイムの見直し
(3)科学と生命倫理の新時代
2.  地域共通問題に関する対話と交流
3.  情報の共有と地球社会に向けての発信

今年度の事業

II.豊かな社会の創造と民間非営利活動

 民間非営利活動は、伝統的な社会福祉や国際交流の分野にとどまらず、開発や紛争解決、環境、人権など、あらゆる問題領域で大きな影響を及ぼしつつあります。活動領域の拡大につれて、企業や公的セクターとの望ましい協力関係があらためて問われなければなりません。
それと同時に、民間非営利活動とその成果に対する評価がますます厳しくなっています。事業の質、内容の吟味、組織の機能強化と社会装置化に一層の努力が求められていくでしょう。
 さらに、多元的価値観の共存と豊かな地球社会の創造のためには、近代西洋ならびにそれ以外の文明圏が、「民間非営利活動」に関して、共通の認識と行動規範をもたなければなりません。「公共」のもつ意味、「公共領域」の広がりについての実証的な知識の共有は、その一つの例といえるでしょう。 SPFは、民間非営利組織の活性化に向けて次の3つの領域に焦点をあてていきます。

1.  民間非営利組織、企業、公的セクター間の協力
2.  民間非営利活動の機能強化と社会装置化
3.  民間非営利活動に関する調査研究

今年度の事業

III.世界の中の日本とアジア


笹川汎アジア基金の事業規模および対象地域の拡大に伴い、この領域での事業は、同基金で実施することになりました
 日本ならびに東アジア諸国は、20世紀最後の10年に、政治・経済・社会といったあらゆる側面で、それまで築いてきたシステムの根源的な転換を余儀なくされました。日本では「日本型モデル」が大きな転換期を迎え、東アジア諸国でも「発展の奇跡」は一転して、通貨危機から金融・経済システムの危機に拡大し、さらには政治・統治システムの危機に直面することになりました。
 日本と東アジアが直面している構造変化が、世界の他の地域に影響を及ぼすであろうことは容易に想像できます。しかし、その影響がどのように表れるのか、その見取り図は描けていません。
 SPFは創設以来、途上国の開発政策ならびに移行経済諸国への東アジアの発展モデルの移転を主要テーマの一つに掲げてきました。今後も、日本と東アジアの構造変動と将来像を、より豊かな21世紀の地球社会の構築という文脈の中でとらえる試みを支援していきます。

   
1.  日本の構造変動と東アジア
2.  東アジアの再生と経験の移転
3.  世界経済システムの構築と日本・東アジアの役割


今年度の事業


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