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この事例では、笹川平和財団(SPF)のプログラム・オフィサーが、知的財産権に関する事業を構想し、関心を共有する助成先を発掘し、助成事業として作り上げていったプロセスを紹介します。

 事業開発スタート 4月

SPFでは、第三期中期事業ガイドラインで、「科学と生命倫理の新時代」というテーマを設けています。これは科学と市場のあり方、倫理とのかかわり、市民との位置づけなど、広範な問題意識を含んでいますが、そのなかで、知的財産権に関わるプロジェクトの開発を開始しました。

 情報収集と分析 5月-7月

知的財産権の現状と抱える課題を、できるだけグローバルな視点から情報収集し分析します。書籍、インターネット、セミナーなどを駆使して、できるだけ広範な視点からの情報収集と分析を行います。

 インタビュー 8月-9月

同時に、知的財産権の抱える諸問題に関して、多くのキーパーソンの見解をインタビューします。こうした作業は、発想を広げると同時に、人脈を広く形成するうえで重要です。

 課題フレームワークの策定 8月-9月

浮かびあがった主要な課題を整理すると同時に、SPFのガイドラインや優先順位を考慮して、取り組むべき課題を絞り込みます。同時に解決に資する事業内容を構想します。この段階では、徹底的に考え抜くことが重要です。この間も、情報収集と分析、インタビューは並行して実施します。

 助成候補先とのミーティング 9月-10月

問題意識を共有する助成候補先を探索し、絞り込みます。この際、インタビューで形成した人脈が有効になります。有力な助成候補先とミーティングを行い、問題意識のすり合わせを行い、その解決に資する具体的な事業活動内容に関して議論します。

 事業計画書の作成と提出 10月

助成候補先に簡単な事業計画アウトラインを書いてもらうよう依頼します。それをたたき台にしてさらに議論を深め、より具体的な事業計画を作り上げていき、最終的には正式な事業計画書を助成候補先から提出してもらいます。ミーティングをする場合もありますし、電子メールや電話等で行う場合もあります。

 第1回内部スクリーニング 11月

事業計画書をもとにして、内部資料を作成します。それをもとに、財団内部で第1回のスクリーニングを行います。事業の目的があいまいだったり、首尾一貫性に欠けている場合、厳しい指摘が集中します

 助成候補先との調整 12月

第1回内部ミーティングでの議論内容をもとに、事業計画に関して助成候補先と意見交換をし、再度事業計画の調整を行います。

 第2回内部スクリーニング 翌年1月

第2回の内部スクリーニングを行い、事業計画の最終調整と確認を行います。

 助成事業決定 3月

財団理事会で、助成候補先に助成をすることが正式に決定されます。4月以降助成先は、事業計画にもとづき事業を開始します。

 事業開始後 4月

事業開始後でも、助成先と緊密な連絡をとりあい、実施状況を評価することも、プログラム・オフィサーの仕事の1つです。さらに事業終了後には、当初の事業計画と実施結果を比較して事後評価も行います。 同時にプログラム・オフィサーは、新たなプロジェクトの開発に向けて、このサイクルを最初から繰り返すことになります。ただし、当該分野に関する知識と経験の有無に応じて、「情報収集と分析」の段階をスキップすることは当然ありうることです。







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