もうすぐ21世紀です。

日仏の相互理解を深めようという目的で設立された私達の財団も2000年3月で10周年を迎えます。

日本は今歴史的な大きな転換期に直面しています。戦後の日本をリードしてきた価値観は見直しを迫られ、市場原理とグローバリゼーションがさけばれています。バブル崩壊という高い代償も払いました。

そして今日本はバラバラになった社会の絆をもう一度取り戻そうと苦しんでいます。
フランスも栄光の時代を経て、EUのメンバーとして活路を見い出そうとしています。やはりグローバリゼーションがさけばれています。

多くの移民と異なる文化を受け入れ、経済のグローバル化の中でフランスのアイデンティティを問い直そうとしています。

新しい世紀を迎える時はいつも多くの人が過去を今一度ふり返り、未来を見つめるという気持ちを持ちます。

日本とフランス共に長い歴史と伝統、文化を持つ国が新しい世紀を迎えるにあたって、新しい価値観を生み出そうとしています。そこに共通の苦しみとチャレンジがあります。

そこで私達の財団は考えます。

共通の課題と多くの類似性を持った日本とフランスが共に協力して新しい21世紀のパラダイムを築いていけるのではないかと。 私達は「若者」と「地方」に注目します。

みずみずしい感受性と輝く目をした「若者」達と豊かな文化を守り続けてきた「地方」、 ここに私達の未来を考える「糧」があるように思われます。

こうした気持ちで私達の財団は10周年のいくつかの記念事業を実行しようとしています。財団のささやかな活動が日本とフランスの今後の歩みに少しでも役に立てればと願っています。


笹川日仏財団 理事長
冨永 重厚



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